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AI-OCR事例5選!従来OCRとの違い・導入前のチェックポ...

作成日:2025.6.30

更新日:2026.9.28

AI-OCR事例5選!従来OCRとの違い・導入前のチェックポイントも解説

*記事の内容は、記事公開日時点の情報です。現在とは異なる場合があります。

人手不足への対処として業務効率化や、各種法制度対応のニーズが高まっていることを背景に、AI-OCRの導入が進みつつあります。

この記事では、AI-OCRの基本や従来のOCRとの違いを整理したうえで、実際にAI-OCRを導入した企業の活用事例を5つ紹介します。

AI-OCR導入を検討している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

AI-OCRとは?従来のOCRとの違いと導入が進む背景

OCRとは「Optical Character Recognition」の頭文字を略したもので、紙の文書や画像から文字情報を読み取りデジタル化する技術のことを指します。

従来のOCRでは、帳票の決まった位置にその内容が書かれていることを前提として書類の読み取りを行っていました。また切り出した文字から特徴を抽出して判別しているため、手書き文字やかすれ、インクのにじみなどで読み取り精度が落ちてしまいます。誤認識が多く、修正作業が必要になるケースも少なくありません。

そうした課題を解決できるのが、AIを活用した文字認識技術であるAI-OCRです。AI-OCRは多様な筆跡や書式・レイアウトを学習しており、高い精度で読み取りができます。さらに、従来のOCRでは読み取り精度が低かった手書き帳票や非定型帳票に対応できるのも特徴です。

【関連記事】AI-OCRとは?従来のOCRとの違い、メリットを解説↗️

AI-OCRの導入が進んでいるのには、次のような背景があります。

  • 業務効率化やバックオフィス改革を目的とした民間企業における業務のデジタル化・ペーパーレス化の加速

  • 電子帳簿保存法(以下、電帳法)をはじめとした法制度対応へのニーズ

  • 働き方改革・人手不足への対処としての業務効率化

さらに、近年になって生成AIが著しく進化したことで、AI-OCRは文字を読み取るだけでなく、テキストの意味や帳票の種類などを理解したうえでデータを整理できるようになりました。

AI-OCRは従来のOCRの課題を解消し、適用範囲が広がったことで活用が進んでいます。

AI-OCRサービスは多様化しており、価格体系の比較は難しいものです。以下の記事では、価格相場や費用対効果(ROI)の考え方、代表的な7製品の特徴を解説していますので、本記事とあわせてサービス選定の参考にご覧ください。

【関連記事】AI-OCRの気になる価格は?よくある料金体系や価格相場、選定のポイントを解説 ↗️

AI-OCRシステムを導入することのメリット

AI-OCRシステムの導入により、業務上のさまざまな課題を解決できる可能性があります。本項ではどのような課題を解決できるのかを解説します。

なお、ここで解説するAI-OCRのメリットを最大限に享受するためには、自社の課題にマッチした製品を選ぶ必要があります。すでに課題が明確で、AI-OCRの導入をご検討されている場合はぜひこちらの記事をご参考ください。

【関連記事】AI-OCRの7製品を比較!自社に最適なAI-OCRを見つけよう ↗️

紙帳票からのデータ化速度と品質の向上

紙の帳票に記載されたデータをシステムで活用する場合には、手動で入力作業を実施するのが一般的です。しかし、手作業でのデータ入力は手間や時間がかかることに加え、入力ミスが発生することも少なくありません。

AI-OCRシステムを活用すれば、読み込んだ書類を短時間でデータ化することが可能です。内容に誤りがないか目視で確認する必要はあるものの、従来の手入力作業と比較して作業者の工数を大幅に削減できます。

さらに、AI-OCRは従来のOCRでは難しかった手書き文字や非定型帳票、さらには自由記入欄を含む文書も高精度で読み取れるようになりました。

紙帳票からのデータ化処理にかかる手間を減らすことで業務のスピードアップにつながるとともに、入力ミスの削減も期待できます。

DX化を推進している会社のAI-OCR導入事例やその効果については、こちらの記事で詳しく解説しています。

【関連記事】AI-OCRによるペーパーレス化がDX推進の第一歩に!効果や導入例を紹介↗️

帳票の検索性向上

データ化後の帳票に対する証憑確認や、履歴照会・経緯確認・監査対応などの業務において、帳票の検索性の低さは生産性に直結する課題でしょう。

AI-OCRシステムで読み取ったデータを文書管理システムに連携すれば、検索機能で目的の情報にたどり着けるようになります。そのため、情報の検索や過去記録の追跡にかかる時間を大幅に短縮し、業務全体のスピードと精度が向上します。

帳票の共有・管理品質の向上

紙での処理が多い場合、帳票を受け取ってからデータを入力するまでに時間がかかる場合があります。データ化の遅れは他部門や拠点など社内情報共有の遅れにつながり、後続業務に対するボトルネックとなってしまいます。

AI-OCRシステムはこうした課題にも有効です。例えばAI-OCR搭載文書管理サービスである「PATPOST」は帳票ファイルの共有が可能なオンラインストレージサービスでもありますので、情報共有スピードを高められます*。手入力よりも短時間で画像ファイルをテキストデータ化できるだけでなく、紙帳票をPDFファイルや画像ファイルを検索可能なデータ形式に変換することで情報共有のスピードも高まります。またAI-OCRを搭載している文書管理サービス「PATPOST」のようにファイル共有可能*な製品を選ぶことで、より複数の部門や拠点での情報共有がしやすくなります。

*取引先と共有する場合は、取引先がPATPOSTを利用しているか、取引先に自社で契約したIDを付与する必要があります。

PATPOSTは、月額1,980円からご利用できるAI-OCRサービスです。事業規模や活用シーンに合わせてカスタマイズプランもご提案いたします。まずはどのプランが最適か、利用ボリューム別の目安と主要機能の対応表を以下よりご確認ください。

【料金と機能を見る】料金表と機能対応表をパッと確認~月間処理枚数・ID数・API連携・運用サポートの可否を一覧で比較~ ↗️

AI-OCRシステムの導入事例

AI-OCRシステムは、実際の現場でどのように利用されているのでしょうか。ここでは生成AIを活用した高精度AI-OCR搭載の文書管理サービス「PATPOST」を例とした、実際の導入事例を紹介します。

株式会社大京アステージの導入事例

株式会社大京アステージは、全国規模で分譲マンションを管理するオリックスグループの不動産管理会社です。同社では、年間約46,000件の修繕工事の見積もりを担当者が手入力で転記し続ける状況が続いていました。

企業情報

会社名

株式会社大京アステージ

業種

マンション管理業

従業員数

合計1,827名(2025年3月31日現在)※ほか、管理員など5,638名

設立年

1969年

会社の特徴

全国規模で分譲マンションを管理するオリックスグループの不動産管理会社。日本のマンション管理のあり方を追求し、建物の維持管理や管理組合の運営支援などを行う企業です。

ホームページ

https://www.daikyo-astage.co.jp/

AI-OCR導入前の課題

「品番の転記作業が一番つらかった。数字の「3」「8」「0」が見間違えやすいし、長い羅列がずっと続くと集中力が切れる」
北関東支店の担当者はそう振り返ります。月間60件を3人で回し、見積もり転記業務だけで業務の5割超を占めるこの支店では、繁忙期になると業務がひっ迫し、対応しきれない案件が生じる状況が続いていました。

導入のきっかけ

事業企画部(企画)・技術管理部(技術部門の統括)・ICTS事業部(デジタルテクノロジー活用・推進)が合同で結成した「メンテナンス指摘業務の高度化・効率化WG(ワーキンググループ)」でAI-OCRの検討を始めたのは、現場からの切実な声がきっかけでした。

年間約46,000件という膨大な見積もり転記業務に対し、「工事管理システムやExcelツールはすぐには変えられない。ならば、転記そのものを改善できないか」という発想が出発点となりました。

「aiocr」「見積もり」「excel出力」といったキーワードでインターネット検索し、5社程度のリモートミーティングを経て最終選考へ。選考に残った3社で試用・比較検討が行われました。

PATPOST導入に至った決め手は、生成AI技術を活用した備考欄まで拾える精度と、価格・UI・読み取り精度のバランスでした。修繕工事の見積書には、金額・数量・品番だけでなく、施工条件や注意事項が備考欄に記載されることが多くあります。この情報を自動で読み取れるかどうかが、実務での使い勝手を大きく左右します。

得られた効果

導入から半年の時点では、活用率は全社の約3割にとどまり、手入力やExcel経由の工程も残ったままでした。しかし、積極的な運用を行っている川崎支店は見積もり作成件数で全国1位を2カ月連続で達成する担当者が生まれ、東京第三支店では地域ブロック1位を獲得する担当者が登場するなど、部分的な活用でも明確な成果が生まれ始めていました。
また、広島東営業部では専任のPATPOST推進担当者がいませんでしたが、明細が多い協力会社見積もり(LED化工事・受水槽修繕・EV部品交換など)はPATPOST。項目が少ないものは、手入力またはコピー&ペースト。この判断を現場の自己裁量に委ねたことで、無理のない定着が実現しました。

生成AIが進化し続ける今、DX推進のアプローチも変わりつつあります。一見「道半ば」に見える3割の活用が、全社の業務を確実に動かし始めています。大京アステージの事例は、完璧を待たずに動き始めることが、この時代のDX推進においてひとつの有力な選択肢であることを示しています。

株式会社大京アステージの導入事例を詳しく見る

Daigasガスアンドパワーソリューション株式会社の導入事例

Daigasガスアンドパワーソリューション株式会社は、ガス製造および発電所の設計から維持管理までワンストップでソリューションを提供している会社です。
購買・調達チームは、見積書のExcel転記作業による担当者の心理的負担と、購買戦略に割く時間への圧迫が課題でした。

企業情報

会社名

Daigasガスアンドパワーソリューション株式会社

業種

ガス製造所・発電所のオペレーション&メンテナンス、発電および電気供給事業、エンジニアリング事業

従業員数

800名(2025年4月1日時点)

設立年

2019年

ご担当者

•吉弘さま(経営企画本部 購買・調達チーム マネジャー)
•中村さま(経営企画本部 企画チーム)
•樽井さま(経営企画本部 購買・調達チーム)

会社の特徴

「日本を、そして世界を、地球環境にやさしいエネルギーで満たすために。 私たちはエネルギーインフラに関わるお客さまにソリューションを提供していくこと。」をミッションに、ガス製造および発電所の設計から維持管理までワンストップでソリューションを提供します。

ホームページ

https://www.daigasgps.co.jp/

AI-OCR導入前の課題

購買・調達チームでは、単なる購買ではなく調達・契約管理・サプライヤー交渉を一体で担い、担当者には技術理解・交渉力・スケジュール管理力などが求められます。その中で、単純作業として負担が大きかったのが、見積書から査定書(Excel)への転記作業でした。
案件によっては、数時間~数日間にわたる転記作業が必要になり、他の業務と並行しながら進めなければなりません。営業対応や価格交渉、契約条件の検討といった業務の合間に、この単純作業が入り込む状態が続いていました。
これまでも、課題解決にむけて転記作業を自動化するためにPDFをExcelに変換するツールを使用したこともありましたが、出力されたデータに不正確な部分が多く、修正作業が必要でした。入力ミスを心配する状態が、チーム全体の心理的負担となっていました。

導入のきっかけ

この転記作業の「時間」と「心理的負担」を削減し、「頭を使う仕事」に労力を使えるようにしたい——これが、PATPOST導入の根本的な動機でした。
購買・調達チームの転記作業の課題解決に向けて、PATPOSTを含む4社のAI-OCR製品をリストアップ。
すべての製品について、チーム全員が実務に沿った1カ月の試用を実施しました。全員が実際に使って評価することで、導入後の運用イメージを具体的に持つことができました。
購買・調達チームが4社の製品を比較する際に重視したのは、AI-OCRの精度、抽出条件のカスタマイズ性、そしてコストの3つ。なかでも最も重視したのは、AI-OCRの精度でした。
精度の高さ、シンプルな操作性、そして運用保守のしやすさ。全員が1カ月間実務で使った結果、PATPOSTが最も心理的負担を軽減できるツールだという結論に至りました。

得られた効果

PATPOST導入後、転記作業の時間が1〜2時間 → 数十分に短縮され、精度も向上しました。
導入後の変化として最も喜ばれたのは、心理的な余裕が生まれたことです。
以前は、大型案件が入ると受注の喜びと裏腹に「また数時間~数日間の転記作業が待っている」とプレッシャーを感じることもありました。また、案件の納期が近い場合、転記作業のために残業することもありました。
PATPOST導入後は、大型案件が入っても「一括抽出して入力すれば数十分で終わる」という安心感があります。この心理的な余裕が、業務全体への向き合い方を変えました。
「業務に取り組みやすくなった」——この言葉が、心理的負担軽減を表しています。

Daigasガスアンドパワーソリューション株式会社の導入事例を詳しく見る

協栄産業株式会社の導入事例

協栄産業株式会社はICT技術を軸に、製品提供からシステム・ソリューションまで幅広い分野で顧客の課題解決に貢献している企業です。
同社では、2023年に導入した電子帳簿保存法対応システムが逆に現場の負担を増やす結果となっていました 。

企業情報

会社名

協栄産業株式会社

業種

電子部品・半導体を中心としたエレクトロニクス関連卸売業

従業員数

787名(連結、2025年3月期)

設立年

1947年

ご担当者

•福田さま(コーポレート本部 総務部 総務課 専門課長)
•山﨑さま(コーポレート本部 経営企画部 業務プロセス改善課 課長)
•冨久田さま(トータルソリューション事業本部 TS事業統括部 TS計画部 計画課 主事)

会社の特徴

「ICT技術で未来を創造する"System Technology Group"」を掲げ、ICT技術を軸に、製品提供からシステム・ソリューションまで幅広い分野で顧客の課題解決に貢献しています。

ホームページ

https://www.kyoei.co.jp/

AI-OCR導入前の課題

2023年に同社が導入したシステムでは、書類を格納するために詳細なファイル名を付ける必要がありました。
実際の作業フローは、次のとおりです。

  • PDFファイルを受領

  • 「事業部名_部門名_処理区分_取引先名_金額_日付...」をすべて含めるよう、専用マクロでファイル名を変換

  • 指定フォルダに格納

  • 自動振り分けを確認

この一連の作業に、1ファイルあたり約4分を要していました。月5,000件を処理する場合、全社で約333時間。年間換算では約4,000時間が、この作業に費やされていた計算になります。

導入のきっかけ

当初、ワーキンググループはこの課題の解決策として、既存システムへの機能追加を検討しました。システムは導入から3年、減価償却も終わっていません。
そんな中、転機になったのはAI関連の展示会でした。それまで「入れ替え」は選択肢にありませんでしたが、既製品の完成度を目の当たりにして考えが変わりました。
最終的に決め手となったのは、意外なポイントでした。
試用検証期間中、ワーキンググループは「こういう機能があったらもっと良い」という要望を、各ベンダーに伝えました。その際の対応が、ベンダーによって分かれたといいます。

今回重視した視点

  • 要望を聞く姿勢

  • 改善スピード

  • ロードマップの透明性

  • 一緒に育てるパートナーシップ

「完璧なシステムを求めるのではなく、一緒に育てていけるパートナーを選ぶ」この考え方が、ワーキンググループの結論でした。

得られた効果

以前は、PDFを開いて内容を確認し、ファイル名を手入力するという作業が必要でした。その過程で入力ミスのリスクもありました。今は、PATPOSTにアップロードすれば*入力は不要になり、ミスも減りました。
以前は、自分の作業で精一杯でしたが、今は、削減できた時間を他の業務に充てられています。チームメンバーのサポートもできています。時間的な余裕が生まれたことで、組織全体の柔軟性が高まりました。
そして、「Excelとマクロの達人」は、本来の業務に集中できるようになりました。専門スキルを持つ貴重な人材が、単純作業から解放されました。

*PATPOSTの電子帳簿保存法対応要件は「PATPOSTの機能:https://patpost.jp/feature」をご参照ください

こうした成果により、一連の取り組みは社長賞を受賞しました。評価されたのは、以下の点でした。

  • 電子帳簿保存法遵守体制の確立:PATPOST導入後2カ月で未処理帳票ゼロを実現

  • 年間750万円の人件費削減:経営へのインパクト

  • 部門横断での合意形成:ワーキンググループの成功

  • スピーディーな導入:10カ月での実現

「課題を発見し、より良い選択肢を見つけ、実行に移した」という、その姿勢そのものが評価されたといえます。

協栄産業株式会社の導入事例を詳しく見る

司法書士法人中央事務所の導入事例

司法書士法人中央事務所は、不動産・商業登記や相続、生前対策、借金整理(過払い金返還請求・債務整理など)まで幅広く取り扱い、全国からの相談に対応する司法書士法人です。
調査課に毎朝届く取引履歴は、紙・PDF・FAXと形式もさまざまです。仕分け→スキャン→PATPOSTで読み取り→Excel検算→基幹システム連携、という一連の処理を、多い日は1日約1,000件こなします。

企業情報

会社名

司法書士法人中央事務所

業種

行政書士・司法書士事務所

従業員数

223名(2026年3月現在)

設立年

2017年

会社の特徴

司法書士法人中央事務所は、過払い金返還請求や債務整理に強みを持つ司法書士法人。全国対応・年中無休で相談料や着手金は無料。電話やWebで迅速に相談でき、依頼者の負担を抑えたサポート体制が特長です。

ホームページ

https://10-10-10.jp/

AI-OCR導入前の課題

2020年、コロナ禍が始まった年のことです。将来への不安から、過払い金の返還請求を考える人が一気に増えました。中央事務所への問い合わせは急増し、取引履歴の計算業務がまったく追いつかなくなりました。
こうした状況を受けて代表がAI-OCRの導入を決断。複数のサービスを比較検討した結果、A社(他社AI-OCR製品)の選定に至りました。月240万円は決して安くはありませんでしたが、当時の選択肢の中では最善と判断しました。
A社を使い続けながら4年間、精度を数値で記録し、更新のたびに他社サービスを検証してきました。しかし読み取り精度がA社に及ばず、見送り続けてきました。

導入のきっかけ

PATPOSTが評価されたポイントは、大きく分けて3つあります。

  • 読み取り精度が向上

  • テンプレート数の削減

    • コスト削減

  • コスト削減

4年分の精度データがあったことで、体感ではなくデータで議論できたため、所内の合意形成につながりました。

得られた効果

A社は座標指定のため、書式が変わるたびに新しいテンプレートが必要でした。PATPOSTは自然言語による指示で複数の書式に対応できるため、テンプレート数は280から92へと削減されました。
PATPOSTの活用は調査課にとどまらず、社内のマーケティング部門でも展開されています。同部門では60以上あったテンプレートが5種類程度に集約され、テンプレート作成にかかる時間も1件あたり30分前後から10〜20分へと短縮されました。
また、コスト面でも月240万円から大幅に下がり、年間で約2,500万円のコスト削減効果が生まれました。加えて、オンプレ構成が不要になったことで、サーバー保守や運用担当者の工数(月2〜3時間)も削減されています。

司法書士法人中央事務所の導入事例を詳しく見る

自動車販売業のユースケース(支払い処理業務の効率化)

全国に10社以上の地域販売会社を持つある自動車販売会社でのユースケースをご紹介します。

AI-OCR導入前の課題

仕入業者から各地域販売会社に発行される納品請求書は、日ごとにまとめて本社経理部へ送られ、その合計は月間10,000枚以上にのぼります。この納品請求書に対して、支払確定処理、中小受託取引適正化法対応、電子帳簿保存法対応という3つの異なる目的で、それぞれの担当者が確認や処理を繰り返している状態でした。具体的な処理内容は以下の通りです。

  • 支払確定処理:会計システムの発注データと照合し、支払先毎の見積件数と突合する

  • 中小受託取引適正化法対応:納品日から起算して、支払日が60日以内となっているかを確認する

  • 電子帳簿保存法対応:書類をスキャンし、電子データとして法要件に則り保存する

これらが分業体制で実施されているため、同じ納品請求書に対し、最大で5回も確認や処理が発生するという非効率が課題となっていました。

導入のきっかけ

PATPOSTはクラウドサービスで、他のシステムと接続しなくても単体で利用できるため、既存システムとの連携も不要。社内のセキュリティ基準も満たしており、導入に向けた情報システム部門との連携もスムーズに進みました。
導入のための総費用が部門予算内に収まったことから、経理部門単独の決裁でスピーディーに導入できた点も大きな要素です。
総合的に「現場主導で導入・運用可能」なことが、導入の決め手になりました。

得られた効果

納品請求書をスキャンしたうえで、電子データとしてPATPOSTの法対応キャビネットに保管することで、電子帳簿保存法への対応が実現しました。次に、「顧客番号」「発注番号」などの必要な情報項目を生成AIによって一括出力することで、発注データとの突合が迅速に行えるようになりました。
また同様に、生成AIによる一括出力を活用してデータの異常値を検知し、「納品日から60日以内の支払い」という中小受託取引適正化法上の要件もチェックできます。
これらの変化により、これまで複数の担当者が異なる目的で同じ書類を何度も確認し直すという非効率な状態が解消されつつあります。
支払期日までの余裕が生まれ、ヒューマンエラーも減少。チェック精度の向上や心理的負担の軽減に加え、分析や改善提案などの付加価値業務に時間を振り向けられるようになります。
担当者の業務にゆとりが生まれ、仕事へのやりがいや自分の貢献を実感できる機会が増えることにより、エンゲージメントの向上が期待されています。

【関連記事】【ユースケース】紙ベースの請求書処理業務から脱却↗️

製造業のユースケース(請求書・作業日報処理の効率化)

インボイス制度の開始により、請求書処理の負担が急増した金属部品製造を手掛ける会社でのユースケースをご紹介します。

AI-OCR導入前の課題

2023年10月のインボイス制度開始後、請求書フォーマットの入力項目が増加しました。月間で約2万点(売買合算)の入力が発生し、4名体制で対応しても1日合計30時間かかる状況が続いていました。
また、製造現場では、約100名の作業員が各自1日1件ずつ作業日報を作成します。各日報には平均40件の製品コードに関する準備時間、作業時間、数量、次工程などが手書きで記載されています。この1日平均約4000件の記録を日報管理システムに手入力しており、1〜2名で合計約6時間を要する状況でした。

導入のきっかけ

PATPOSTを知ったのは、大阪で開催された展示会でした。
導入判断の前提は、現場で迷わず使えるシンプルさと、手書き帳票でも高い認識精度を示した生成AI-OCR機能でした。
無料期間中に実帳票の読み取り精度を確認できたことで「業務上問題なく利用できる」確信が得られ、そのうえで初期コスト不要という料金体系が社長への稟議を通しやすくしました。PATPOSTは1ID につき月額1280円(税抜き)*で、必要なID数のみ契約可能です。
中小企業にとって、導入ハードルの低さは重要な判断材料であり、機能と価格の両面で導入しやすかったことが採用を後押ししました。

*価格は取材当時(2025年12月)の法人プランの1IDあたり月額費用(税抜き)です。ご契約は年間契約となり、申込みは5IDから可能。追加IDは1ID単位でお申込みいただけます

得られた効果

PATPOST導入後は、請求書や作業日報をスキャンしてPDF化し、PATPOSTにアップロード。CSV出力して社内システムへデータ投入します。
導入前は手入力で1日合計36時間かかっていた作業が、導入後はスキャン、アップロード、生成AI-OCRによるデータ抽出後のチェック、各システムへデータ投入といった処理を、1日合計4時間で完結するようになりました。

【関連記事】【ユースケース】1日36時間分の手入力作業が4時間に──請求書と作業日報のデータ化で業務効率アップ↗️

AI-OCRシステムを導入する前に確認しておきたいポイント

自社に合うAI-OCRシステムを導入するためには、事前の確認が欠かせません。ここでは、AI-OCRを導入する前に確認しておきたいポイントを紹介します。

  1. 導入の目的

  2. 対象帳票や自社の業務との適合性

  3. 既存システムとの連携可否

  4. 操作の簡易性

  5. サポート体制

1.導入の目的

AI-OCRを導入する前に、まずは「何が課題か」「どんな効果を期待するか」を明確にすることが大切です。現場で直面している具体的な課題を洗い出し、AI-OCRシステムの製品比較を行いながら、どの機能で何を解決したいのか検討しておきましょう。

目的が不明確なまま導入すると、システムの選定や運用設計にズレが生じ、期待した効果が得られない可能性があります。

例えば、過去の文書を探し出すのに時間がかかっている場合は、全文検索ができるシステムを選ぶとよいでしょう。また、人員の疲弊が課題であれば、できるだけ操作が簡単で直感的に使えるシステムを選ぶのがおすすめです。

まずは自社の課題と目的を言語化し、自社にとっての導入目的を明確にしましょう。

2.対象帳票や自社の業務との適合性

AI-OCRシステムを導入する際には、対象帳票や自社の業務との適合性を確認しておくことも大切です。

例えばAIーOCRはシステムによって「非定型帳票に対応している」「処理速度が早い」「フォーマット指定が必要」など、それぞれ特徴が異なります。そのため、読み取り対象の帳票は定型か非定型か、手書きかデジタル文字かなど、帳票の種類を改めて確認しておきましょう。

さらに、料金体系も「帳票数によって料金が決まる従量課金性」「月額固定」「ID課金」など製品によって違いがあります。そのため、毎月どの程度の帳票が発生しているか確認するとともに、各システムの料金体系をよくチェックしておきましょう。

システムの特徴を把握し業務との整合性を確認することで、自社に合うAI-OCRシステムを選べます。

3.既存システムとの連携可否

AI-OCRで読み取ったデータは、自社で使っているシステムに連携して活用するケースが多いでしょう。そのため「読み取り結果をどのように業務に活かすか」を明確にしておくことが大切です。

例えば、基幹システムに取り込む、業務管理システムと連携する、帳票の種類ごとに自動でフォルダに仕分けるなどの活用方法が考えられます。

この工程設計が不十分なままAI-OCRシステムを導入すると、思ったほど工数削減につながらず、手間が残ってしまう可能性があります。

そのため、あらかじめ出力データの形式(CSV、JSONなど)や、API・RPAとの連携可否といった技術的条件を確認し、後続業務との接続性を確認しておきましょう。

4.操作の簡易性

AI-OCRシステムの導入にあたっては、現場の人が使いやすいUIかどうかも確認しておくと良いでしょう。特に、現場のITリテラシーがあまり高くない場合には注意が必要です。実際にAI-OCRシステムを利用する担当者のスキルに配慮して選定を行いましょう。

例えば、画面操作がシンプルで分かりやすいか、エラー発生時の修正や再処理が簡単にできるかといったポイントを確認しておくと、現場での混乱を防ぐことができます。
操作性の高さはシステムの定着率や業務効率にも直結するため、現場での運用をスムーズに立ち上げるためにも、実際の利用者目線でのUI評価を忘れずに行いましょう。

5.サポート体制

困った時やトラブル発生時に、充実したサポートを受けられるかどうかもAI-OCRシステム選定の判断材料となります。
特に注意が必要なのが、サポートを受ける際の料金体系です。システムの種類や選んだプランによってはサポートが有償の場合や、チケット制など制限が設けられている場合もあります。また、日本語で電話などリアルタイムでのサポートを受けられるかどうかも事前に確認しておくと安心です。

また、システム導入時に設定支援や使い方のレクチャーなどの伴走支援があると業務設計がしやすく、過去実績の知見を得られたり、システムの不明点を解消したりしながら進めることができます。

万が一の事態にも安心して対応できる体制が整っているかどうかは、導入後の安定運用に直結するため、多角的な視点で検討すると良いでしょう。

【無料】専門家と進める、導入前の最終確認

AI-OCRシステムを導入する前に確認しておきたいポイントを解説しました。社内で一つひとつ確認していくのが難しい企業向けに、「デジタル化」の専門家がこれらのポイントを分かりやすく解説したオンラインセミナーを定期開催しています。また、業種別、目的別に特化したPATPOSTの活用術を紹介したオンラインセミナーも多数開催していますので、本記事と合わせてぜひセミナー情報もご確認ください。

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まとめ

AI-OCRは、従来のOCRでは対応が難しかった手書き文字や非定型帳票も高精度で読み取れる技術として注目されています。実際の導入事例からは、業務負担の軽減やヒューマンエラーの削減などの成果も報告されています。

導入にあたっては解決したい業務課題の整理に加え、帳票の特性、連携可否、操作性、サポート体制などを総合的に検討することが重要です。自社の業務に合ったAI-OCRシステムを見極めるために、複数の製品を比較してみてください。

高精度AI-OCR搭載の文書管理サービス「PATPOST」は、AI-OCRによって読み取った帳票を保管し、管理や検索ができるシステムです。簡単な操作で利用しやすく、ID固定料金*1により低コストで利用できます。

日本語での電話サポート*2も実施しておりますので、AI-OCRシステムの導入を検討している企業の方は、ぜひ一度お問い合わせください。

*1 法人プランの場合、1社あたり基本料金月額6,400円(税抜)。基本料金で5ID利用可。6ID以降は1IDあたり月額1,280円(税抜)となります 。個人事業主さまは、利用料金や条件が異なります。詳しくは料金ページ(https://patpost.jp/price)をご覧ください。
*2 カスタマーサポート対応時間は、平日の営業時間(9:00-12:00 / 13:00-17:00)での受け付けとなります。対応時間外のお問い合わせにつきましては、翌営業日の営業時間内の受付けとなります。予めご了承いただきますようお願いいたします。

*記事の内容は、記事公開日時点の情報です。現在とは異なる場合があります。

  • サービスの概要・料金についてや文書管理に関するお悩みなどお気軽にお問い合わせください。

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