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OCR導入が基礎から分かる!OCRの活用シーンや選定基準など...

作成日:2025.10.31

更新日:2026.9.28

OCR導入が基礎から分かる!OCRの活用シーンや選定基準などを紹介

*記事の内容は、記事公開日時点の情報です。現在とは異なる場合があります。

業務のデジタル化やペーパーレス化が進む中「OCR」という言葉を聞いたことがある人は多いかもしれません。しかし、具体的に何ができるのか、どうやって導入するのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、OCRの基礎知識から具体的な活用事例、導入のステップを解説します。これからOCRを導入しようと検討している方は、ぜひ参考にしてください。

そもそもOCRとは?基礎から解説

まず、次の3つのカテゴリに分けて、OCRとはどのようなシステムなのかをおさらいしておきましょう。

  •  OCRの基本と仕組み

  • OCRが解決する課題

  • OCR導入で得られるメリット

OCRの基本と仕組み

「OCR」とは「Optical Character Recognition/Reader(光学文字認識)」の略であり、簡単にいうと画像から文字を読み取る技術です。スキャナ保存した書類や写真などの画像データに含まれる文字の形を識別し、編集や検索が可能な文字データに変換する仕組みになっています。

OCRには、AI技術を搭載した「AI-OCR」と、文字パターンで識別している「従来のOCR」があります。両者の主な違いを、以下の表にまとめました。

AI-OCR

従来のOCR

仕組み

ディープラーニングを活用した学習型アプローチを取り入れている

事前に定義された文字パターンと照合し判別する仕組み

強み

非定型書類や複雑なレイアウト、手書き文書、写真撮影された書面などにも柔軟に対応できる

レイアウトが整った書類や活字・印刷文書など「定型帳票」に対して高い認識精度を発揮できる

弱み

従来のOCRに比べて、高額な傾向にある

帳票のレイアウトが崩れていたり、手書き文字が含まれたりする場合文字パターンとの照合がうまくいかず、認識精度が低下する

AI技術を搭載したAI-OCRは従来のOCRとは違い、文字の形やレイアウトが多様でも読み取ることができるようになりました。さらに、生成AIを搭載することで、文書の要約や抽出などが可能な製品も登場し、テキストのデータ化にとどまらない活用も広まりつつあります。

OCR導入で得られるメリット

業務にOCRを導入することで、次のような効果が期待できます。

  • 紙面や画像内の文字情報をデジタル化できる

  • 人的コストやヒューマンエラーの削減につながる

  • DX推進の足掛かりになる

ビジネス現場には、請求書や領収書、契約書、申込書、名刺、アンケート用紙など、膨大な量の『紙』やPDFなどの『電子書類』が存在します。OCRなら、画像をアップロードするだけで書類の内容を読み取りデータ化できる製品も。紙媒体の情報をデジタル化し、業務のIT化が促進されることで、人的コストの削減と業務効率アップが期待できるでしょう。特にAI-OCRなら、より高精度になるだけではなく、欲しいデータの抽出や文書の要約、条件一致の判定などにも対応できる可能性があります。

【関連記事】大量のPDFを一括でテキストデータ化!効率的に処理できるOCRの魅力とは?↗️

また、OCRの導入によってデータの入力の代行が実現できれば、ヒューマンエラーも最小限につながるほか、従業員の身体的・心理的負担も軽減するでしょう。

さらに、OCRでデータ化した情報を業務システムと連携することで、さらなるIT化やDX化の推進への足掛かりになります。

OCRの活用領域は?部門別の導入シーンについて

AI-OCRは幅広い文書を読み取れることから、さまざまなシーンでの活用が可能です。ここでは、OCRが活用できるシーンの多い以下3つの部門について、具体的にどのように活用されているのかをみていきましょう。

  •  経理・財務部門

  • 法務・総務部門

  • 営業・マーケティング部門

経理・財務部門

経理・財務部門では、請求書・領収書などの帳票のデータ化にOCRが活用されています。数百〜数千件といった膨大な帳票の内容をシステムに手入力していることが多く、特に月末月初や決算期などは業務負荷が高くなります。

また、紙やFAXでの帳票授受が多い企業では、通信や郵送のコストもかさんでいるでしょう。さらに「電子帳簿保存法(以下、電帳法)」の施行により、電子取引データの保存が義務化されたことで、法的要件を満たすシステムでの管理ニーズが増加しました。

これらを解決する手段として活用されているのがOCRです。OCRは帳票をスキャンするだけで「金額」「取引先」といった必要な情報を自動で読み取れるほか、製品によっては会計システムや経費精算システムへそのまま連携し、データを流し込めます。

なお「PATPOST」なら、ファイルを訂正・削除できない仕様としたキャビネットにより電帳法の保存要件にも対応*1できます。複数の帳票から必要な項目を抽出してデータ化する「指定項目抽出AI機能」が搭載されており、経理・財務部門に多い転記・集計・データ加工などにかかる工数削減も期待できます。

*1 電子取引データ保存の場合は、別途、訂正・削除防止に関する事務処理規程の制定・遵守が必要となります。

法務・総務部門

法務・総務部門におけるOCRの活用法は、主に契約書・申込書のデジタル管理です。特に契約書は量が増加しがちなほか、更新による差し替えなどによって書類を探す機会も多い傾向にあります。また、保存期間が会社法で10年、税法関連では7年と定められていることから、紙書類の保管による「検索性の低さ」「管理コスト」なども課題です。さらに申込書など、手書きで多くの項目を記載する書類も少なくありません。

これらの課題に、OCRが活用できます。契約書や申込書などの画像データをOCRで読み取ってストレージに保管し、検索用のインデックスといったメタデータの作成処理を行うことで、当該書類を瞬時に探せるようになります。

さらに紙の原本を物理的に保管するスペースが不要になり、保管コストの削減にもつながります。また、情報や資料を電子データとして一元管理することで、基幹システム同士の連携強化や、営業部門に多い顧客データなどの管理の効率化も期待できるでしょう。

「PATPOST」では、あらかじめ必要な項目(取引先名・発行日・書類種別など)の抽出方法を設定することで、複数書類から一括で複数の項目を横断的に抽出できます。欲しいデータだけピンポイントで自動抽出できるうえ、入力した条件に一致するかどうかを判定し、CSVにまとめることも可能です。ほかのシステムへの貼付やシステムへのアップロードにも対応しており、情報を簡単かつ安全に管理できます。

営業・マーケティング部門

営業・マーケティング部門でおすすめのOCRの活用法は、申請書やアンケートなどのデータ化です。取引先や顧客から受け取った膨大な量の紙書類を管理するのは煩雑で、必要なときになかなか見つからないと悩むことも多いのではないでしょうか。また、手入力する項目も多いアンケートは、処理が煩雑で、時間も人手も足りていない現場が少なくありません。

OCRなら、紙書類を高精度で読み取った内容を自動でデータ化できます。アップロードしたデータのCSV出力が可能な製品もあり、集計・加工などへ二次利用できます。また、API連携やRPAなどが可能な製品であれば、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理システム)へ自動登録できて便利です。アンケート結果も効率的にデータ化することが可能で、顧客ニーズの分析やマーケティング施策の改善に役立てられるでしょう。

「PATPOST」では、アップロードした書類から取引先名・氏名や電話番号などの任意の情報を抽出し、表形式でまとめられます。過去資料に容易にアクセスできるようになるため、営業活動の効率化と顧客満足度向上につながります。

その他幅広い業種・組織で進むOCR導入

OCRは、ここまで紹介してきた部門のほか、各業種の特性に合わせ、幅広いシーンで導入が進んでいます。具体的には、次のようなシーンが例として挙げられます。

業種

OCRの活用例

製造業

製品の検査記録、品質管理データ、生産指示書などをデータ化し、真実性の確保や品質改善に活用

金融業

申込書、本人確認書類、取引明細などを処理し、業務効率化とコンプライアンス強化に貢献

不動産業

物件情報、契約書類、販売図面などをデジタル化し、情報管理と顧客対応を迅速化

教育機関

学生の成績表、申請書類、アンケートなどを効率的に処理し、事務作業の負担を軽減

つまり、OCRは業種や部門を問わず、紙の情報を扱うあらゆる業務で効率化を可能にする汎用性の高い技術なのです。

最適なOCRシステムを選定するには

OCRシステムには、さまざまな種類があります。導入するにあたって重要なのは、自社の目的や課題が解決できる製品を選ぶことです。導入事例や他社の活用ケース、複数のツールの比較を参考に、自社の目的・課題との相性を見極めることで、実際の活用イメージがつかみやすくなります。

選定にあたって重視したいポイントは、主に次の7つです。

認識精度・対応書式

・活字だけでなく、手書き文字や印字の薄い文字、歪んだ文字などの認識の可否
・対応フォーマット(定型/非定型)の種類

料金体系の把握

初期費用、月額費用、従量課金制、追加費用、サポート費用などの価格と料金体系

導入形態

クラウド型/オンプレミス型の種類

連携機能

・既存のシステム、SFA/CRM、RPAツールなど後続システムとの連携性
・API連携の有無
・対応ファイル形式(CSV、 Excel、など)
・データ成型機能の有無(項目抽出など)

サポート体制

導入後のトラブルや運用に関するサポート体制の充実度(日本語サポート、対応時間、FAQなど)

拡張性

将来的に処理量が増加した場合や、OCRを適用する業務を拡大した場合の柔軟性

対応言語

日本語以外の言語も扱う場合は多言語対応の有無

どのようなシステムがよいかは、抱えているニーズや課題によって異なるため、一概にはいえません。費用対効果(投資対効果)の高さや、自社のリソースに応じた操作性・UIを備えた製品を選ぶのも一つの手です。書類の種類や枚数、業務内容、既存のシステム、データ活用の理想像などを棚卸ししつつ、上記の要素を踏まえて総合的に比較・検討すれば、最適な製品が選べるはずです。

【フェーズ別】OCRシステムの導入プロセス

ここからは、OCR導入のプロセスを、全4つのフェーズに分けて解説します。

【1.検討フェーズ】OCR導入における目標と問題点を明確にする

はじめに、OCR導入を前提とし、自社の課題を具体的に洗い出しましょう。経理、総務、営業など、自社の業務で「どの部分にOCRを使いたいか」「なぜ使いたいのか」などの定義を、直接操作する作業者以外にも伝わりやすいよう言語化します。

そのためには、対象の業務で取り扱う書類の量と頻度で、従来の処理方法を正確かつ詳細に把握しなければなりません。例えば、手作業によるデータ入力の時間的な負担や入力ミスの多い、検索がしにくい、など具体的な課題を洗い出してください。

また、自社が目標とする数値を割り出すには、現在かかっている工数を数値として視覚化することが必要です。現在処理している書類の枚数や業務フローを把握し、工数ごとに時間換算してください。また、処理にかかる人件費や外注費、倉庫代なども洗い出しましょう。

課題が明らかになったら、OCR導入によって何を達成したいのか、目標を設定します。例えば「請求書処理にかかる時間を現状の半分に削減する」「データ入力ミスを5%以下にする」「ペーパーレス化を80%達成する」など、数値目標を盛り込みつつ、できる限り具体的に設定するのがポイントです。現状と見込みの差分を数値で出せると、意思決定を促進する要素になります。

事前に関係部署に課題等をヒアリングし、目的や期待効果を共有することで、導入がスムーズになるだけでなく、運用後の定着もしやすいでしょう。

【2.設計・準備フェーズ】業務フローを再構築する

社内でOCR製品の導入決裁が下りたら、既存業務のどの範囲をOCRシステムで代替するか検討するフェーズへ移行します。

文書のアップロードからファイル名の変更・保存データの仕分け・目視確認・データ整形・後続システムへの流し込みまで、業務フローは製品によっても大きく変わり、既存の業務フローの代替範囲が広いほど改善効果も大きくなります。OCR機能だけでなく、文書管理機能やキャビネット共有機能といった独自の機能がついている製品もあるため、前のステップで洗い出した自社の目的や課題も踏まえて最適なものを検討しましょう。

また、エラー発生時の通知方法や、手動での修正プロセスなど「イレギュラー対応」について組み込むことも重要です。もし現状で業務フローがまだ明文化されていない場合は、まずフロー図の作成から始めましょう。

【3.意思決定・導入フェーズ】OCRシステムを活用すべき理由を「社内決裁」に落とし込む

経営層などの意思決定者に、OCRが自社課題の望ましい解決手段であることを正しく理解してもらうためには技術の有用性をまとめ、決裁書にうまく落とし込まなければなりません。前のステップで洗い出した目標や課題を踏まえ、社内規定や承認の流れなども含めて、導入のボトルネックや懸念点になりそうな箇所を把握しその対策ができることをアピールしましょう。

また、OCR導入による改善効果を数字で示しつつ、コストパフォーマンスの高さを証明することも求められます。決裁書にまとめたい事項として、以下のようなものがあります。

<OCR製品について>

  • 導入費用:ライセンスやシステム設計、教育コストにどのくらいかかるか

  • 運用費用:月額費用や従量課金などを含めて、どのくらいかかるか

  • リスク対策:セキュリティ基準はクリアしているか、管理権限の設定ができるか、紙運用と比べリスク低減効果はあるか

  • 他社事例:似た業界・業務ですでに導入している事例はあるか

<効果について>

  • 定量効果(ROI):現状とくらべ、どのくらい工数や人件費、その他コストが削減しそうか

  • コストの回収期間:導入費用が回収できる期間

  • 定性効果:現場の負担感や要望といった実際の声。属人化防止によるメリットなど

  • 経営戦略の方針:DX推進や経営課題(人手不足など)に一役買いそうか

  • 導入する場合のスケジュール:導入テスト〜全社展開までの概算スケジュール

上記のような項目をまとめながら導入プロジェクトを具体的に明示すると、納得しやすい資料を作りやすくなります。また可能であれば、特定部門だけで試験的に導入し、結果をもって説得材料にするのも一つの手です。その際、データの説得力が増すよう、評価基準や撤退ルールなども明確化しておきましょう。

【4.運用フェーズ】テスト運用と継続的な改善

業務フローの再構築が完了したら、まずは書類の種類や数などを絞りながら、小規模な範囲でテスト運用を行いましょう。いきなりすべてのシステムを転換すると、混乱を招きかねないからです。

また、小規模で運用していくうちに「ここは使いにくい」「想定以上に効果が出た」「もっとこうした方がやりやすい」など、新たな発見があるかもしれません。OCRは導入して終わりではないため、業務内容の変化や、製品のアップデートなどに合わせて定期的に運用状況を見直し、業務フローに最適化するよう改善し続けることが大切です。

まとめ

多種多様な部門・業種の紙文書を自動でデータ化できるOCRは、入力工数の削減やデータの活用などを後押しする技術です。自社で活用するために大切なのは、あらかじめ現状を棚卸ししながらニーズや課題を割り出し、解決できる製品を選定することだといえます。要件を具体化することで社内の決裁も下りやすくなるほか、導入後の運用の指針にもなるでしょう。

OCRシステムの導入を検討しているなら「PATPOST」をぜひご検討ください。業務フローのうち、仕分けや保存、データ整形といったフローをAIで効率化。ベリファイチェックもスムーズです。製品への疑問・質問や導入・運用に関するご相談にも迅速に対応いたしますので、まずは一度お気軽にお問い合わせください。

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