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【ユースケース】紙ベースの請求書処理業務から脱却

作成日:2025.7.28

更新日:2026.9.28

【ユースケース】紙ベースの請求書処理業務から脱却

*記事の内容は、記事公開日時点の情報です。現在とは異なる場合があります。

同じ請求書を、目的ごとに何度も確認する──そんな繰り返しの多い作業を、生成AIの力でどのように見直したのか。現場の工夫と、導入によって生まれた変化をご紹介します。

毎月10,000枚以上の納品請求書を受け取る自動車販売会社が選んだ、業務効率化の解決策とは

全国に地域販売会社10社以上を持つ自動車販売会社様では、紙の納品請求書による処理業務が長年の課題でした。仕入業者から各地域販売会社に発行される納品請求書は、日ごとにまとめて本社経理部へ送られ、その合計は月間10,000枚以上にのぼります。この納品請求書に対して、支払確定処理、下請法対応、電子帳簿保存法対応という3つの異なる目的で、それぞれの担当者が確認や処理を繰り返している状態でした。具体的な処理内容は以下の通りです。

  •  支払確定処理:会計システムの発注データと照合し、支払先毎の見積件数と突合する

  • 下請法対応:納品日から起算して、支払日が60日以内となっているかを確認する

  • 電子帳簿保存法対応:書類をスキャンし、電子データとして法要件に則り保存する

これらが分業体制で実施されているため、同じ納品請求書に対し、最大で5回も確認や処理が発生するという非効率が課題となっていました。

担当者からは「支払期日が決まっているため、年末年始や大型連休の時期は精神的なプレッシャーを感じていました」という声も上がっており、業務工数の多さに加え、精神的な負担の大きさも課題となっていました。

導入の決め手は「抽出できる情報の柔軟さ」

この課題を解決のため、本社経理部では複数のAI-OCRツールを比較検討。その中で、柔軟なデータ抽出機能とコストのバランスに優れた「PATPOST」に注目しました。

選定理由は以下の通りです。

  • 取引書類の保存にあたり、電子帳簿保存法に対応できるツール*1であること

  • AI-OCRの読み取り精度が約95%*2であり、選定基準をクリアしていること

  • 特別な研修不要の直感的なUIと操作性

  • 他社ツールと比べて約半額というコスト面の優位性

  • さまざまなフォーマットに対応する生成AIの柔軟性

  • 支払確定処理に必要な「顧客番号」「発注番号」などの独自項目も抽出できること

  • 記載のない情報(仕入年月日・支払予定日など)をメモ欄に追記し検索できること

*1 電子取引データ保存の場合は、別途、訂正・削除防止に関する事務処理規程の制定・遵守が必要となります
*2オリックスグループで取り扱う文書の検証結果。電子文書の場合の精度は98%程度、手書き文書を含む場合の精度は95%程度

PATPOSTはクラウドサービスで、他のシステムと接続しなくても単体で利用できるため、既存システムとの連携も不要。社内のセキュリティ基準も満たしており、導入に向けた情報システム部門との連携もスムーズに進みました。導入のための総費用が部門予算内に収まったことから、経理部門単独の決裁でスピーディーに導入できた点も大きな要素です。総合的に「現場主導で導入・運用可能」なことが、導入の決め手になりました。

「この作業、1人でできる」── PATPOST導入の成果と効果

さっそくPATPOSTを納品請求書の処理業務に適用できるか、検証してみることにしました。

当初は「現場で使いこなせるか」という不安の声もありましたが、運用を重ねるなかで、業務の流れは変化していきます。まず、納品請求書をスキャンしたうえで、電子データとしてPATPOSTの電帳法キャビネットに保管することで、電子帳簿保存法への対応が実現しました。次に、「顧客番号」「発注番号」などの必要な情報項目を生成AIによって一括出力することで、発注データとの突合が迅速に行えるようになり、支払い確定処理の効率化が見込まれています。

また同様に、生成AIによる一括出力を活用してデータの異常値を検知し、「納品日から60日以内の支払い」という下請法上の要件もチェックできます。納品請求書上の納品欄の「日付印」もOCRで正確に読み取り、日付データにできました。従来は紙書類を手作業でめくりながら行っていた名寄せ作業についても、電子データ化とキーワード検索の活用により、時間短縮と効率向上が図られています。

これらの変化により、これまで複数の担当者が異なる目的で同じ書類を何度も確認し直すという非効率な状態が解消されつつあります。支払期日までの余裕が生まれ、ヒューマンエラーも減少。チェック精度の向上や心理的負担の軽減に加え、分析や改善提案などの付加価値業務に時間を振り向けられるようになります。担当者の業務にゆとりが生まれ、仕事へのやりがいや自分の貢献を実感できる機会が増えることにより、エンゲージメントの向上が期待されています。

これらの効果は単なる効率化にとどまらず、業務全体の質を高める変革となっています。

事例のような成果を自社でも再現するために、まずは以下の記事からOCR導入のメリットと注意点をご確認ください。

全社活用への広がりと将来の展望

経理部門での成功体験をきっかけに、他業務への活用も進行中です。たとえば、アンケート結果の集計や、不動産管理部門での紙の契約書の管理に同様の活用が期待されています。

経理部門がスモールスタートで始めたこの取り組みは、全社的なデータ化の突破口となりつつあります。

「データ化、やってみたら意外とできた」

取り組みを振り返って、担当者の方々は口をそろえてこう語ります。

「やってみたら、思ったより簡単で効果が感じられました」

アナログ作業だと、ひとつの書類に対し業務目的ごとに複数のラインでそれぞれの情報を読み取って処理する作業が発生しますが、ひとたびデータ化しておけば、目的に応じた情報の抽出や処理、エラー検知もしやすくなります。そうなれば現場は本来注力すべき業務に時間を割けるようになります。PATPOSTは、単なるOCRツールにとどまらず、業務改革・働き方改革を進める起点としての役割を期待されています。

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