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普通倉庫業の出庫処理を、生成AI-OCRの活用で一変させたPATPOSTの導入事例をご紹介します。
夕方16時を過ぎるころ、取引先からメールで届く翌日配送分の発注書。その明細に記載される商品は、1点のみの場合もあれば、10点以上に及ぶ場合もあります。出荷に間に合わせるため、その日のうちに基幹システムへ入力し、ピッキングリストを作成する——。この入力作業は、青葉総合保管株式会社(仮称)の営業所にとって日常の一部でした。
本記事では、PATPOSTの導入によってこの日常がどう変わったのか、具体的な運用シーンと担当者のリアルな声を交えてご紹介します。
業種:普通倉庫業
従業員規模:50~100名
部署:営業所
対象業務:取引先から受託している出庫処理業務
営業所の入力担当者は、夕方に届くPDF形式の発注書をもとに、管理番号・商品コード・部数をその日のうちに基幹システムへ手入力します。その後、ピッキングリストの出力と商品ごとの総出荷数を集計します。翌日の配送当日には、倉庫現場の専属スタッフがこれらを確認しながら、ピッキングや梱包を行います。

しかし、この業務には次の課題がありました。
業務量の波
発注書の件数は、通常1日あたり20〜40件ですが、スポットで100件を超えることもあります。そのため、件数に応じて日々の人員調整が必要でした。通常は2名で20〜40分程度の作業ですが、件数が多い日は3名で1時間以上かかることもありました。
体制の不安定さ
基本体制は「入力1名・確認1名」の2名です。しかし主担当が不在の場合や件数が多い日は、他拠点から応援を呼ぶ必要があり、安定した体制を維持することが難しい状況でした。
残業の一因になる
発注書の到着時刻は16時〜17時とばらつきがあるため、件数によっては残業が避けられないケースが頻発していました。
心理的負担
実務担当者からは、「違う商品を入力してしまわないか不安」「時間がかかるのが一番の問題」という声が上がっており、作業には常に緊張感が伴っていました。
手計算による集計ミスのリスク
倉庫には約50種類の商品が保管され、発注書には各商品の出荷数量が明細として記載されています。発注書ごとにピッキングしてしまうと、同じ商品を何度も取りに行くことになり、作業効率が大きく低下します。また、ピッキング数が正しいかを確認する方法もありません。そのため、商品ごとの総出荷数を事前に集計し、まとめてピッキングする仕組みを整えていました。
しかし、商品ごとの総出荷数は手計算で行っていたため、誤りが生じるリスクがありました。作業後には在庫の減少分と総出荷数を照合して確認していましたが、手計算による集計ミスが発生する可能性は排除できませんでした。
倉庫現場の正確な作業を支えるための前工程(入力・集計)に手作業が多く、業務効率化のボトルネックとなっていたのです。
“スマホ感覚”の直感操作
複雑な操作がなく、直感的に使える操作性が、現場の受け入れを後押ししました。
「スマホが使える人なら誰でも操作できると思います。」(実務担当者)
「ボタンを押すだけでデータの抽出やテキストのコピー、ファイル分割まで直感的にできる。操作に戸惑うことはほとんどありませんでした。」(実務担当者)
使う人を選ばない操作性により、限られた人員でも安定した運用が可能になりました。
読み取り精度が高い
対象文書は、特定取引先から受領する定型フォーマットの発注書PDFです。 PATPOSTにより、PDFから管理番号・商品コード・部数を自動抽出し、CSVファイルで出力することで、基幹システムへの連携が可能となりました。
「発注書は決まったフォーマットなので、設定した条件で安定して抽出できる。業務にぴったり合っていると思います」(責任者)
「抽出ミスといっても、実際には抽出元データのフォーマットの違いでCSVに取り込んだときに項目が正しい行に入らず、セルの位置がひとつずれる程度です。でも、簡単な手修正で直せるので、私にとっては許容範囲です」(実務担当者)
また、出力されたCSVをExcelに取り込み、ピボットテーブルで商品ごとの総出荷数を簡単に集計できることで、さらに業務負荷が軽減しました。
クラウド対応による柔軟な運用
クラウドサービスのため、場所を問わず作業が可能。属人化や拠点間の移動対応といった課題も解消されました。
直感的な操作性、定型フォーマットへの高精度な抽出、そしてクラウドによる柔軟な運用体制という3つの特長が、現場の負担を根本から軽減しました。
人員調整の煩雑さ、残業の頻発、そして心理的なプレッシャー。PATPOSTは、これらのボトルネックを確実に解消する手段となりました。
2024年12月末、オリックス担当者の年末挨拶でPATPOSTの案内を受け、「まずは検証してみよう」という気軽なスタートでした。社内では、Excelの機能を使ってPDFをExcelに変換することも検討されましたが、精度面での不安が残り、採用には至りませんでした。
検証を進める中、2025年5月に大口発注の予定が入り、通常よりも多い枚数の発注書を受けることが見込まれました。この業務を確実に処理するため、検証フェーズから一気に実運用モードへ移行することを決断。2025年1月には正式な申込を完了し、現場の業務要件に合わせた抽出条件の最適化を短期集中で進め、本番導入に至りました。
「慣れてしまえば、難しいことはまったくないという印象でした」(実務担当者)
“最初の一歩”に対する心理的ハードルが、直感的な操作性とクラウドによる導入のしやすさによって下がりました。

対応人数*:3名→ 1名
処理時間(1日あたり)*:180分 → 10分

*対応人数と処理時間(1日あたり)は発注書の件数が多い日で算出していますスポット的に100件を超える発注がある日でも、対応人数・処理時間ともに安定。
夕方16時台に始めた作業が、17時前には完了するようになりました。
「人数と時間の削減によって、業務量の波にも安定して対応できる体制が整いました。弊社にとって最大の魅力であり、本当に助かっています」(責任者)
「人件費の削減にもつながっていますね」(責任者)
対応人数を減らせただけでなく、対応する人の工数負担も大幅に削減できました。限られた時間で作業を完了させなければならない業務に対して、PATPOSTの生成AI-OCR*による項目抽出機能を活用することは、大きな効果を発揮できる実感が得られました。
*紙やPDF文書から文字情報を読み取るOCR技術に、生成AIの高精度な認識能力を組み合わせた技術残業が“選択肢”になった
発注書の受領が17時にずれ込んでも、10分で処理が可能になりました。状況に応じて翌朝対応へ切り替える判断もでき、発注書の受領を待たずに帰れる日が増えました。
現場のピッキング作業もスマートに
CSVをピボットテーブルで集計できるため、商品ごとの総部数がすぐに把握でき、在庫照合もスムーズになりました。現場作業が効率よく進み、ピッキングの間違いも減らせる——現場にとって非常に重要な改善です。
クラウドサービスだからどこからでも対応できる
クラウド運用により、場所を問わず作業が可能になりました。入力担当者が不在でも、他の営業所から対応できる柔軟な体制が実現しました。
「私は毎日違う営業所に行っていますが、どこでもアクセスできるので、代わりに対応して“もう帰っていいよ”と言えるようになりました。まさにDXですね。属人化や場所依存の課題が改善されています」(責任者)
「その人しかできない、その場所でしかできないという制約がなくなったのは大きいです」(責任者)
こうした変化は、単なるツール導入にとどまらず、現場のDXを加速させる一歩となっています。
心理的負担の軽減
違う商品を入力してしまうかもしれないという不安が軽減され、確認作業に集中できるようになりました。
「明らかに退社時間が早くなり、他の業務にも手が回るようになった。営業所全体の作業効率が向上したと感じています」(実務担当者)
そして、現場からは自然とこんな声が聞かれます。
「もう、以前の方法には戻れないなと思っています」

現在、契約ID数の追加により運用規模を拡大しつつ、検品・検収業務への活用も検討しています。
商品の検品(品質や数量確認)や検収(納品確認)は、人の目だけでは不十分であり、システムによるチェックや記録も大切になっています。そのため、写真などの画像データを使って情報を自動抽出し、システムでチェックする機能を活用して、データの正確性を高め、作業効率化を目指しています。
PATPOSTは、画像からデータを抽出することが可能です。そのため、抽出データを活用して、精査や判定をシステムが自動で行うように設計することが期待できます。
業務効率化とデータ精度向上を実現するため、現場DXの次なるステップを模索しています。
「まずは一度、このシステムを触ってみればすぐに分かると思います」(実務担当者)
「難しく考えずに、気軽に試してみてください」(実務担当者)
「本当に直感的に使えるのが大きな魅力です。普通のパソコンやスマホの操作ができれば、特別なスキルは不要です。検索してみたり、触ってみたりするうちに、どんどん面白い使い方が見えてきます。文書に含まれる日付や管理情報などの抽出も活用できるので、きっと良いアイデアが浮かぶはず。ぜひ試験的に導入してみてほしいですね」(責任者)
PATPOSTの導入により、入力作業の効率化だけでなく、現場全体の業務フローや働き方にまでポジティブな変化が広がりました。属人化や残業の頻発といった課題を乗り越え、誰もが使いやすく、どこでも運用できる仕組みが、倉庫業務の新しいスタンダードを築きつつあります。
今後は検品・検収など、さらなる業務領域への展開を視野に入れながら、現場DXの深化を目指していきます。
「もう以前の方法には戻れない」——その言葉が、現場の実感と成果を何よりも物語っています。
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