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業務時間を短縮!インボイス登録番号の自動読み取り&照会に対応...

作成日:2023.12.26

更新日:2026.9.28

業務時間を短縮!インボイス登録番号の自動読み取り&照会に対応【機能アップデート解説】

*記事の内容は、記事公開日時点の情報です。現在とは異なる場合があります。

オリックスが提供するビジネス書類の電子保管サービス「PATPOST」では、サービスをより良くしていくために新機能の開発を続けています。今回は2023年9月にリリースされた機能について紹介します。

新機能

  • 「適格請求書発行事業者登録番号」がAI-OCR自動読み取り対象に追加

  • 国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトとAPI連携し、「PATPOST」上での登録状況照会に対応

  • 登録有無だけでなく、「登録社名」「住所」「登録日」など詳細情報を確認可能

今回実装した新機能の最大の目玉は、インボイス制度対応に即した適格請求書発行事業者登録番号(適格請求書発行事業者が納税地を所轄する税務署長の登録を受けたときに通知される番号)の自動読み取り&照会の機能です。

システム要件定義などサービスの企画・開発を担っている、デジタル戦略推進室 プロダクトチーム 奥田結に、新機能の開発でこだわったポイントなどを聞きました。

――インボイス制度対応の新機能を開発した経緯は?

奥田:元々、「PATPOST」の開発は改正電子帳簿保存法への対応が発端でした。

電子帳簿保存法では、電子的に、つまりメールなどで授受した見積書や請求書、発注書などの国税関係書類を電子データのまま保存することが義務化されました。

しかし、対応するためにはデータの保存要件を守る仕組みを構築し、業務フローの変更や、データ保存場所の確保も必要になってきます。本来は業務の効率化を目指して行われるデジタル化なのに、企業の現場がかえって複雑な運用に戸惑ってしまうのは本末転倒です。

そこで「PATPOST」の開発が始まり、2023年5月、電子帳簿保存法に対応した、ビジネス書類の電子保管サービスとしてリリースしました。

しかし、開発途中の段階で、インボイス制度対応に関しても世の中のニーズが高まっていました。弊社のお客さまや税理士、会計士の方々から「制度開始後、適格請求書発行事業者の登録番号を国税庁のウェブサイトで照会して正しいかどうかを確認する作業は手間になるだろう」という声が多かったのです。

そこで、実はリリース前の2023年3月から、登録番号の照会作業を軽減するための機能実装にフォーカスした開発にも着手し始めていました。

――具体的には、どのようなお困りごとがあったのでしょうか?

奥田:インボイス制度への対応では、受け取ったインボイス(適格請求書)に記載されている、Tの後ろに続く13桁の登録番号が正しく法人名と紐づいているのかどうかを確認する必要があります。

登録番号あるいはその元になっている法人番号を国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」や「法人番号公表サイト」で検索をして、目視で一つひとつ確認しなければなりません。何十社、何百社とお取引先の企業があれば、その数は膨大です。ただでさえ請求書のフォーマットは企業によって違いがあり、社名と登録番号の記載位置もバラバラですから、紙に印刷された請求書を1枚ずつ見ていくのは大変な労力です。

しかも、法人番号公表サイト上で法人名(商号・名称)を探しても、知りたい情報に一度でたどり着けるとは限りません。たとえば、「オリックス」と検索するだけで100社近くのグループ会社が検索結果に出てきてしまいます。

――そうした業務課題を解消する新機能を実装した、と。

奥田:はい。仕組みとしては、「PATPOST」にインボイスをアップロードすると、登録番号も含めた全文をAI-OCRで読み取ります。手書きの書類をスキャンしても、70%以上の精度で読み取ることができます。
(※人の目でも認識できない文字などについては読み取り不可の場合があります)

国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」とAPI連携していますので、読み取った13桁の数字から、登録状況をPATPOST上で照会します。これによって検索の手間が省けるため、インボイスの確認に関する業務時間を大幅に短縮できます。

さらに、登録の有無だけでなく、登録年月日や、会社名などの内容の変更履歴、取り消し、失効といった詳細なステータスも表示させる点が特徴です。

この機能は、故意に誤った番号を記載してくる「悪質な企業」をスクリーニングできるようにしたいという、税理士の方のご意見を取り入れて実装しました。

――開発でもっともこだわった点は?

奥田:「PATPOST」は、あまりITに詳しくない方にもお使いいただけるよう、シンプルで見やすく、誰でも直感的に使えるサービスを目指しました。開発画面を社内や税理士の方に見てもらってご意見をいただきながら改善した結果、実際に、正式版リリース前のβ版をご利用いただいた70社ほどのお客さまから共通して、“シンプルで分かりやすいため、マニュアルが不要で、社内で操作説明会を開かなくても扱える点がいい”との声をいただいています。

インボイス制度対応機能については、どのようなフォーマットのインボイスであっても登録番号などのデータを正しく読み取れることが重要です。AI-OCRの精度をできる限り上げていくために、インターネット上にあがっていたさまざまなインボイスのフォーマットサンプルで学習させることに注力しました。

――今後の追加機能の計画や、どのようにして開発計画を立てているのか教えてください。

奥田:11月には「PATPOST」に登録いただいた取引先や取引日、取引金額などの項目を一括でCSVに出力できる機能も実装しました。これは、書類管理の後行程で、会計ソフトや販売管理システム、基幹システムなどにデータをインポート(取り込み)できるようにしたいとのご要望が多かったことを参考にしました。

このようにセールス部隊からお客さまの声をヒアリングし、ご要望の件数や重要度に応じて優先度を決め、開発計画を立てていますので、ほかにも、保存データ一覧画面の可読性の向上や手書き文字の書き出し精度の向上、生成AIの活用などにも取り組んでいます。

また、API連携を拡張させることで、帳票を受け取ったあとの業務をより効率化できる機能を作っていきたいと考えています。他社様のサービスを利用されている方でも、「PATPOST」を試しに使ってみたいと感じていただけるような機能や、幅広い経理の業務に対応できる機能も開発中です。

ただし、“シンプルで使いやすい”という「PATPOST」の良さが損なわれることにはならないように改善していきたいと考えています。

――「PATPOST」は今後、どのようなサービスに成長していきますか?

奥田:お客さまから「法対応で業務が増えた」との声が多く挙がるなか、「PATPOST」はより業務の効率性を高めていけるツールにしていきたいです。使えば使うほど効率化できる機能をこれからも次々と実装していきますので、ご期待ください。

※取材は2023年12月に実施しました

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