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「電子帳簿保存法なんて自分には関係ない」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、帳簿書類等を保存することは、事業者の方なら誰にでも関係がある業務です。
加えて、この電子帳簿保存法には大きく下記3つの区分があり、罰則規定が定められているものもあります。
① 電子帳簿等保存(任意適用)
② スキャナ保存(任意適用)
③ 電子取引のデータ保存(強制適用)
※②③は適用要件に違反した場合の罰則規定あり
それゆえ、何の対策もとらずにいると思わぬ罰則 が適用される ことがありえます。電子帳簿保存法の罰則規定とは何か、防ぐための必要な対策とはどのようなものなのかについて、この記事で押さえておきましょう。
電子帳簿保存法の罰則は、法改正による緩和策と関連があります。
2021年度の改正により、電子帳簿等保存の事前承認制度廃止や、スキャナ保存におけるタイムスタンプ付与期限延長といった緩和がされた一方で、改ざん等の不正 があった場合の罰則規定については強化されました。
また、スキャナ保存や電子取引された電子データに関連した仮装隠ぺい行為 や虚偽申告があれば、重加算税が10%加重されます。(※1)
電子帳簿保存法を遵守するためには、不正が起こらないような環境整備も重要です。 書類管理システムなどを会社で導入している場合、システムが電子帳簿保存法の要件に合致しているかを再度確認しておきましょう。
システムのバージョンアップや新規導入も必要となることがあるので、変更の際は社内で適切な保存方法の情報を共有して、会社全体として違反を未然に防いでいきましょう。
また、電子帳簿保存法以外にも、法人税法や会社法など、帳簿書類の取り扱いに対して罰則を規定した法律があるので、併せてチェックしておく必要があります。

電子帳簿保存法に対応する際は、仮想隠ぺい行為などの不正だけでなく、法人税法や会社法などで定められている、「税務調査にあたって必要な帳簿書類を提示できるか」「帳簿書類を適切に保存しているか」といった観点なども考慮する必要があります。
こちらも違反すると罰則が適用されてしまいますので、対応漏れなどないように以下でその内容を確認していきましょう。
青色申告の承認を受けている場合 、税制上の優遇措置として、個人事業者では 青色申告特別控除(最高65万円)や純損失の繰越しと繰戻し、法人においては30万円未満の減価償却資産の 取得価額を損金算入できる特例や欠損金の繰越控除などの特典があります。しかし、上記の法律に違反してしまうとこの青色申告の承認が取り消される場合があります。控除などの特典が受けられなくなることで、税金の負担が重くなることが予想されます。
上記①の青色申告の承認を取り消されると、青色申告の優遇が適用できないことで税金の追徴課税の対象になります。また、今まで納税者である事業者自ら申告納税額を計算していたものが、青色申告でなくなるため、税務署長が推計して税額を課税できる「推計課税」が適用されることにもなり、実際よりも高い金額を課税される可能性もあります。
さらに加えて、電子帳簿保存法におけるスキャナ保存、または電子取引データ保存において改ざん等の不正 があった場合は、重加算税 が10%加重されます。(※2)
帳簿書類を適切に保存していない場合や 、記載に虚偽がある場合には、会社法に違反している可能性があります。会社法で定められた 帳簿や書類 の記録保存に関する規定に違反している場合には、第976条に定められた100万円以下の過料 が科されることがあります。
電子帳簿保存法に正しく対応するためには、適切な書類管理システムの導入が必要です。自社でシステムを開発することも可能ですが、時間とマンパワーとコストがかかります。また、自社ですべて管理運営することも可能ではありますが、インボイス制度対応も重なり経理担当者への更なる負担も懸念されます。
システム導入には補助金を活用できる場合もありますので、自社に最も適した方法を検討されるとよいでしょう。
電子帳簿保存法は、思わぬところで罰則 が適用される可能性があります。特に電子データの取り扱いについては、書類ごとに「電子帳簿等保存」、「スキャナ保存」、「電子取引データ保存」と、細かなルールが規定されています。
違反なく対応するには、正しい知識と個々の書類の事務処理運営が不可欠で、適切な書類管理システムの利用がおすすめです。
電子帳簿保存法は、経理だけの問題ではありません。営業や販売、調達部門など全社に関わることです。社内全社で常に情報共有しながら協力して進めていくとよいでしょう。
※1:通常課される重加算税の金額(35~40%)に、その重加算税の基礎となるべき税額の10%に相当する金額を加算した金額となる。※2:加重対象となる不正の例
【スキャナ保存】
・保存しているスキャナデータを直接改ざんした場合
・スキャナ保存される前の紙段階で不正があった場合
・通謀等により相手方から受領した架空の請求書等をスキャナ保存している場合
【電子取引データ保存】
・保存している電子取引データを直接改ざんした場合
・電子取引データの作成段階で不正があった場合
・通謀等により相手方から受領した架空の電子取引データを保存している場合電子帳簿の保存義務について解説!保存期間は何年?
https://patpost.jp/article/lVnmZhI7
電子帳簿保存法における 3 つの保存方法と対象の書類について紹介!
https://patpost.jp/article/FPVGAtVu
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