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FAXや紙で届く注文書の処理では、記載内容を自社システムへ手入力する必要があります。実際に、一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)が実施した2025年度の調査では、全国の20〜69歳の有職者約4,600人のうち、業務でファクシミリを利用している人は37.9%(「日常的に使用」「たまに使用」の合計)という結果になりました。2020年度の49.7%からは低下傾向にありますが、依然として業務でFAXを利用している人は約4割存在しています。
こうしたFAXによる注文書のやり取りが残る現場では、取引先ごとに形式が異なる注文書を確認し、商品名や数量などを自社システムへ入力する作業に手間がかかります。
注文書の処理に活用できるのが、OCR(光学文字認識)です。OCRとは、紙や画像に記載された文字を読み取り、テキストデータへ変換できる技術です。AIを組み合わせたAI-OCRなら、手書き文字やレイアウトが異なる注文書にも対応しやすくなります。
本記事では、注文書処理にAI-OCRシステムを活用するメリットや製品の選び方、導入前に整理すべきことを解説します。AI-OCR搭載の文書管理サービス「PATPOST」を活用した注文書処理のイメージも紹介するので、FAXや紙の注文書処理に課題を感じている方は参考にしてください。

OCRとは、「Optical Character Recognition(光学文字認識)」の略称で、紙・画像に記載された文字や手書き文字を読み取り、編集や検索ができるテキストデータへ変換する技術です。注文書の処理業務においては、紙の注文書をスキャンした画像や、FAX・PDFで受け取った注文書から、商品名や品番、数量などを読み取る際に活用できます。
従来のOCRは、あらかじめ登録された文字のパターンや特徴と照合して読み取る、という仕組みでした。そのため、整った活字の読み取りには適している一方、かすれた手書き文字や取引先ごとにレイアウトが異なる注文書では、読み取り精度が低下する場合があります。
AI-OCRとは、AIを活用して紙文書の文字を読み取る技術です。文字の特徴や文書のレイアウト、前後の文脈などを踏まえてAIが判断するため、従来のOCRでは読み取りにくかった手書き文字や非定型帳票(レイアウトが一定でない帳票)にも対応しやすくなっています。製品によっては、注文日や取引先名、商品名、品番、数量、納期など、受注処理に必要な項目を指定・抽出することも可能です。
OCRとAI-OCRの詳しい違いや仕組みについては、「AI-OCRとは?従来のOCRとの違い、メリットを解説」をご覧ください。

FAXや紙で届く注文書の処理では、内容の入力だけでなく、結果の確認や自社商品情報との照合にも手間がかかります。AI-OCRシステムなら、上記のような注文書処理でかかる負担を軽減しやすくなります。
以下では、注文書処理で発生しやすい3つの課題と、AI-OCRシステムを活用した場合の解決イメージを紹介します。
【課題】
FAXや郵送で届いた紙の注文書を手入力する場合、担当者は注文書とパソコン画面を見比べながら入力する必要があります。キーボードやマウス、紙、画面に注意を払い、視線や手元を何度も往復させるため、入力件数が多いほど疲労が溜まりやすくなるでしょう。
とくに取引先ごとに注文書のレイアウトや項目名、明細の並び方などが異なる場合、「どこに記載されているか?」「どの商品を指しているのか?」などを逐一確認しなければなりません。
【AI-OCRシステムでの解決イメージ】
AI-OCRシステムを使うと、紙の注文書に書かれた文字を読み取ってデータ化できます。製品によっては、フォーマットだけでなくファイル形式や言語、文字の配置方向などが異なる注文書から、商品名や数量、納期などの必要項目を特定・抽出することが可能です。
担当者は、取引先ごとに必要項目の位置を確認する手間を省いて、AI-OCRシステムの読み取り結果のチェックに注力できます。手入力の範囲を減らせれば、注文書1枚あたりの処理時間や身体的な負担を軽減しやすくなるでしょう。
【課題】
注文書を自社システムに入力する際、商品名や数量、納品先などを誤ると、「注文と異なる商品を発送してしまう」「希望された数量より少なく出荷してしまう」といったトラブルが発生しかねません。システム入力後に間違いが見つかれば、受注データの修正だけでなく、倉庫・配送部門への連絡、取引先への説明なども必要です。
こうした誤出荷を防ぐために注意を払い続けると、担当者に心理的な負担がのしかかります。とくに注文が集中する時間帯や繁忙期になると、疲労によって入力ミスや注文書の見落としが起こりやすくなるかもしれません。
【AI-OCRシステムでの解決イメージ】
AI-OCRシステムで注文書の内容を読み取ることで、担当者がいちから入力する手間を省き、抽出結果の確認に注力できます。入力作業による疲労を抑えられるため、手入力によるミスや見落としを防ぎやすくなります。
もちろん、AI-OCRシステムでも100%正確に読み取れるわけではありません。画像の解像度や文字のかすれ・傾きの有無、帳票のレイアウトなどによって、読み取り結果は左右されます。とはいえ、AI-OCRは人のように疲労しないため、注文書の量が多くても読み取り品質を一定に保ちやすく、確認作業の負担を抑えられるでしょう。
【課題】
注文書の内容をデータ化するには、記載された商品名や品番が「自社で管理しているどの商品に該当するのか?」を確認しなければなりません。しかし、取引先によっては、商品の略称や旧商品名、取引先独自の商品コードなどを使っているため、自社の商品名や商品コードと一致しない場合があります。
注文書に記載された略称や旧商品名から該当商品を探すには、商品一覧や過去の注文書などを参考にしながら、逐一見比べなければなりません。もし、商品知識を持つ担当者へ確認作業が集中すると、担当者の不在時は照合を進めにくくなり、結果として在庫確認や納期回答などの後続業務が遅れる可能性もあります。
【AI-OCRシステムでの解決イメージ】
AI-OCRシステムを使えば、注文書に記載された商品名や品番などを担当者のスキルに依存せず一定の品質で読み取れるため、手入力の業務負担を減らせます。とくに読み取り結果を商品マスタと突き合わせる機能を備えた製品であれば、担当者は候補が正しいか確認し、必要な箇所の修正作業にのみ注力できるため、照合の負担を減らしやすくなります。

注文書処理でAI-OCRシステムを検討しやすい一般的なケースとして、「毎月扱う注文書の枚数が多い」「取引先とのやり取りに紙・FAXが残っており入力作業に負担を感じている」などが挙げられます。
しかし実際には、注文書の枚数や取引先とのやり取り方法だけでなく「1枚あたりの処理に時間がかかる」「業務が特定の担当者の経験に依存している」といったケースでも、AI-OCRシステムによって負担を軽減できる可能性があります。
具体的に導入効果が見込める注文書処理業務の特徴は、以下の通りです。自社でAI-OCRシステムの導入効果が見込めるかどうか、チェックする際にお役立てください。
月間の注文書枚数が多くなくても、1枚あたりの処理に時間がかかっている場合、結果的に業務の負担は大きくなります。例えば「1枚あたりの明細行が多い」「取引先の書式が簡略で、単価や納期などの補足確認が必要になる」といったケースです。
注文書の枚数だけをチェックし「自社にAI-OCRシステムは必要ない」と判断すると、作業の負担を見落とすかもしれません。そのため、月間の処理枚数に加え、入力や商品の照合、最終チェックなどを含めた1枚あたりの作業時間も測りましょう。
注文書の処理では、取引先特有の商品名の略称や書式、確認手順などを把握している担当者に、業務が集中する場合があります。担当者の経験によって処理速度や判断の正確さが変わると、休暇や退職時に業務を引き継ぐことが難しくなるでしょう。
AI-OCRシステムを導入することで、担当者のスキルにかかわらず高い精度で注文書の文字を読み取れるため、特定の従業員の経験に頼るという運用を減らしやすくなります。また、特定の担当者へ集中していた作業を分担し、属人化を軽減することで、結果的に残業の抑制にもつながるでしょう。
ただし「注文書に訂正前後の数量が併記されている」というような場合、AI-OCRシステムだけでは正しい内容を判断しにくいため、手作業による確認や修正が必要かもしれません。こうした例外処理については、経験のある担当者が個別で判断できるよう、判断基準や業務フローを別途整理しましょう。
処理を終えた注文書は、以下のような場面で検索・参照する場合があります。
取引先から過去の発注情報について問い合わせを受けた
営業担当者から過去の商品名や数量、納期を確認したいと依頼された
税理士事務所へ決算・申告対応などで必要なファイルを共有したい
紙やFAXで受け取った注文書を複数のファイルやフォルダに分けて保管していると、必要なタイミングで探す際に時間がかかります。
注文書処理後の保管や検索に対応したAI-OCRシステムなら、取引先名や商品名などを手掛かりに、必要な文書を検索・抽出できます。検索項目は製品によって異なるため、取引先名・取引日・金額などの管理項目や、登録日・更新日といったファイル情報をどこまで詳細に指定できるか確認しましょう。
例えばPATPOSTの場合、文書内のキーワードはもちろん、上記の管理項目やファイル情報を用いて注文書を検索できます。また、「電帳法テンプレート」を使用して「法対応キャビネット」でファイルを保管することで、電子帳簿保存法(以下、電帳法)の法的要件を満たした保存・検索の運用*をサポートできます。
*電子取引データ保存の場合は、別途、訂正・削除防止に関する事務処理規程の制定・遵守が必要となります。
注文書を処理する方法には、手入力や注文書OCR(注文書の読み取りに活用するAI-OCR製品の総称)のほか、Web受発注、EDI、BPOがあります。「取引先に発注方法の変更を依頼できるか?」「社内のどの作業を減らしたいか?」によって適した方法が異なるため、それぞれの特徴を比較しましょう。
比較軸 | 手入力 | 注文書OCR | EDI・Web受発注 | BPO |
|---|---|---|---|---|
取引先に変更を求める必要 | 原則不要 | 原則不要 | 必要 | 原則不要 |
初期導入のしやすさ | 新たな導入は不要 | 比較的導入しやすい | 取引先との調整やシステム設定が必要 | 委託範囲や業務手順の整理が必要 |
入力作業の削減度合い | 削減できない | 削減できる | 入力工程自体が不要になる | 削減できる |
確認作業の有無 | 入力内容の確認が必要 | 読み取り結果の確認が必要 | 注文内容や例外取引の確認が必要 | 自社判断が必要な注文は確認が必要 |
既存システムとの連携可否 | 手作業で連携が必要 | CSV出力やAPI連携など、製品によって異なる | 対応する連携方法によって異なる | 委託先の対応範囲などによって異なる |
保管・検索のしやすさ | 紙の保存方法によっては探しにくい | 製品の機能によって異なる | 製品の機能によって異なる | 委託先の対応方法によって異なる |
AI-OCRシステムは、取引先から届いた注文書を、あくまで自社側で読み取る仕組みのことです。そのため、原則として「FAXからメールへ切り替えてもらう」「指定のWeb画面から発注してもらう」といった発注方法の変更は必要ありません。
一方で、取引先が紙やFAX以外の発注方法に切り替えられるなら、Web上で注文を受け付ける「受発注システム」や、企業間で受発注データを電子的にやり取りできる「EDI」の導入を検討しましょう。書類を最初からデータで受け取ることで、紙やPDFの注文書から商品名や数量を読み取ってシステムへ入力する工程自体を減らせます。
ただし、記載されているように、EDIやWeb受発注の導入では「取引企業の系列や業種ごとに異なるシステムの導入が必要なケースがある」「システム導入に伴う作業や費用が大きな負担となる」「取引先ごとに複数の画面を立ち上げて作業することが多い(多画面問題)」といった背景があるため、導入に踏み切れない企業が多いかもしれません。そのため、EDIやWeb受発注の導入が難しい場合は、取引先との調整や大規模なシステム改修を伴わずに始めやすいAI-OCRシステムが現実的な選択肢になります。令和3年度「中小企業の受発注のデジタル化推進方策に関する調査」報告書に
AI-OCRシステムを導入しても、以下のような業務は社内で対応する必要があります。
読み取り結果が本当に正確であるか確認する
記載内容が不明な場合に取引先へ問い合わせる
注文書に記載された商品の在庫がないため納期を調整してもらう
AI-OCRシステムは、注文書の項目読み取りとデータ化、読み取り結果の確認といった工程の負担を抑える際に適しています。一方で、在庫確認や納期調整、例外的な注文への対応など、受注業務全体を一律に自動化できるわけではありません。
そのため、「人員不足や繁忙期対応で受注処理業務自体を社内で行うのが難しい」という場合は、BPOの導入を検討しましょう。BPOとは、業務の一部またはすべてを外部へ委託する方法です。注文書の入力や内容確認などを含め、自社のニーズに合わせて受注業務を外部委託できるため、社内の負担を軽減しやすくなります。
製品によって、対応できる注文書の形式や導入後のサポートといった内容は異なります。そのため、読み取り精度だけで判断せず、実際に自社で処理する注文書の種類や業務の流れにマッチするか確認しましょう。以下では、製品選定時に確認したいポイントを紹介します。
チェックリスト形式でまとめているため、ぜひ導入検討時にご活用ください。
□取引先の注文書フォーマットに対応できるか?
□読み取った商品名や取引先名を自社システムへ連携しやすい形に整えられるか?
□確認・修正作業を現場担当者が迷わず進められるか?
□導入後のサポート体制があるか?
□処理した注文書を検索・確認・連携しやすいか?
□料金体系が自社の処理量に合っているか?
注文書のレイアウトや項目名、明細の位置などは取引先によって異なります。例えば、以下のようなイメージです。
商品名や数量などが枠線なしの書式で記載されている
備考欄に施工条件や注意事項などの必要な情報が書かれている
1枚の中に複数の商品や明細行が含まれている
こうした取引先ごとの注文書の違いに対応できないと、注文を正確に判断できず、営業スタッフへの問い合わせや取引先への確認といった追加業務が発生する可能性があります。
そのため、検討している製品が取引先から受け取っている注文書を読み取れるか確認しましょう。選定する際は、製品の説明だけでは判断せず、主要な取引先の注文書をサンプルとして用意し、読み取り結果を検証することが大切です。複数の明細行、手書き、FAXで文字がつぶれた帳票など、普段の業務で発生し得る条件を含めて試すことで、導入後のミスマッチを減らせます。
読み取り精度の高さに加えて「読み取った情報を自社管理の商品情報と正しく照合できるか?」を確認しましょう。
取引先によっては、注文書に商品の略称や旧商品名、取引先独自の商品コードなどを記載しているケースがあります。注文書の文字を正しく読み取れても、どの商品を指しているのか判別できなければ、読み取り結果をデータ化することは困難です。担当者が読み取り結果を確認して商品を特定し、データを修正する手間が増えてしまいます。
そのため、商品の略称や旧商品名、取引先独自の商品コードなどを、自社の商品名や商品コードと対応づけられるか確認してください。例えば「登録した商品情報をもとに該当商品の候補を表示できる」という機能を搭載した製品なら、担当者が読み取り結果を確認し、商品を選択する作業を進めやすくなります。
あわせて、確認済みの注文書データを既存システムへ渡す方法も確認しましょう。CSV出力に対応していれば、読み取ったデータを表形式で出力し、販売管理システムや受注管理システムへ取り込める可能性があります。
また、外部API連携機能に対応した製品であれば、自社システムに保存した注文書データを、AI-OCRシステムへ自動アップロードできる場合があります。PATPOSTなら、外部API連携機能(100ID以上の契約時に利用可能)を活用して、メールやFAXの受信帳票や複合機のスキャン帳票などを自動でアップロード可能です。
製品の読み取り精度が高くても、入力や確認、修正などに必要な操作が複雑な場合、処理に時間がかかり現場へ定着しにくいかもしれません。そのため「マニュアルを読むのが苦手でも操作箇所を一目で判断できる」といった製品を選ぶことで、担当者がスムーズに利用でき、社内に定着しやすくなります。
例えば、以下の観点で操作性をチェックしましょう。
ファイルを簡単にアップロードできるか?
元の注文書データを確認しながら、製品で抽出した項目を画面上で確認・補正できるか?
保管したファイルに自動でタグやラベルを設定して整理できるか?
商品名・数量・納品先などの確認箇所を一目で判断できるか?
PATPOSTであれば、抽出結果を画面上で確認・補正できるなど、現場で使いやすい操作性を備えています。以下のページでは、実際の導入企業様の声を掲載しているため、ぜひ参考にしてください。
関連記事:忙しくてマニュアルを読むのはうんざり…直感的操作ですぐ使えるオンラインストレージ
製品の運用開始後は、「取引先が追加されたので読み取り項目を変更したい」「抽出したデータを既存システムへ取り込めない」など、設定や連携について確認したい場面が出てくる可能性があります。担当者だけで解決できず注文書の処理業務が止まらないよう、以下のように導入後のサポート体制を確認しておきましょう。
FAQやヘルプサイトで操作方法を調べられるか?
メールや電話などで相談できる窓口はあるか?
オンラインミーティングでアドバイスをもらえるか?
サポートを使う際は、回答が来るまでの目安や契約ID数などの条件を確認し、自社が対象であるかチェックしてください。
製品を選ぶ際は、注文書の処理業務だけでなく「読み取った後の業務でも活用できるか?」という観点をチェックしましょう。
例えば「ファイルをアップロードして税理士と注文書データを共有できる」というシステムなら、決算・申告などの時期に速やかに書類を共有できるため、業務が滞りにくくなります。「取引金額やファイル更新日などで細かく検索できる」というシステムなら、取引先から過去の発注情報について問い合わせを受けたとき、該当の注文書を速やかに検索できます。
製品選定時には、取引先名や日付など、普段の業務でチェックしている条件で注文書を検索できるか、確認しましょう。
PATPOSTであれば、保管した注文書のキーワード検索だけでなく、取引先名や取引日などの指定項目抽出AIで取得した情報を含む複合条件での検索、登録日やファイル情報による絞り込みなど、さまざまな検索方法に対応しています。また、自社の基幹システムやSaaS製品などとCSV出力やAPI連携*でデータ連携できるため、手入力の手間を削減できます。
*ご利用には条件があります。詳細はお問い合わせ(https://patpost.jp/contact)くださいAI-OCRシステムの料金体系には、毎月一定の料金を支払う「定額制」や、処理枚数に応じて料金が変わる「従量課金型」などがあります。複数ある料金体系から自社にマッチするAI-OCRシステムを選ぶには、自社の月間処理枚数を把握したうえで比較しましょう。料金を確認する際は、毎月のコストに加え、導入費用や保守・サポート費用、カスタマイズ費用などの有無も確認してください。
AI-OCRシステムの具体的な費用相場や、料金に影響する要素などについては、以下の記事で詳しく解説しています。AI-OCRシステムの導入の検討にあたり、詳細なコスト面まで考える際の参考にしてください。
関連記事:AI-OCRの気になる価格は?よくある料金体系や価格相場、選定のポイントを解説

それでは、PATPOSTを活用した場合の注文書処理業務の効率化イメージを紹介します。

【PATPOST導入前】
PATPOST導入前は、以下のような流れでの処理が一般的です。
とくに仕分けの段階では、注文書や請求書、見積書など、FAXで送信される帳票が複数あるため、帳票種別ごとの仕分けが必要であり、担当者の大きな負担になりかねません。
また、販売管理システムへ注文書データ(注文書番号や取引先の名称、商品名、数量、単価など)を入力する際は、受注番号の発番など手作業の項目も多く、手入力によるミスが発生しやすくなっています。
【PATPOST導入後】
PATPOST導入後は、以下のようなイメージで注文書の処理業務を改善できます。
注文書の処理業務で主な負担となるのは、以下の2点です。
関連する注文書・見積書を探し、担当者が内容を突き合わせる
自社システムへ注文書データを入力する
毎月の処理枚数が多かったり1枚あたりの処理に時間がかかっていたりする企業では、該当の作業だけで数時間かかるかもしれません。
PATPOSTであれば、キーワードや取引先名、取引金額、ファイルの更新日などから注文書を探せるため、帳票を仕分ける手間を減らせます。
指定項目抽出AI機能を活用すれば、位置情報の指定は不要で、注文書内の指定項目を抽出し、CSV出力が可能です。
抽出結果を画面上で確認・補正してから販売管理システムへ取り込めるため、一項目ずつ入力する範囲が減り、入力時間や記載ミスを抑えやすくなります。処理後の注文書もPATPOST上で検索できるため、過去の注文内容を確認する際に探しやすい点も魅力です。
実際に、取引先からPDFで届く発注書の項目抽出とCSV出力を取り入れた普通倉庫業の企業(従業員50〜100名)では、基幹システムへの入力と商品ごとの集計にかかっていた処理時間を「3名で60分/日」から「1名で10分/日」に削減できた事例があります。いずれも発注書の件数が多い日を基準に算出した数値で、効果は業務量や帳票の状態、対象とする工程によって異なります。(出典:【ユースケース】「夕方からの入力作業」が10分に——PATPOSTで倉庫業務が大幅に改善)

注文書OCRの導入前には、現在の処理量や優先対応すべき注文書の種類などを把握し、製品決定後の運用方法まで整理する必要があります。以下では、製品選定前と製品決定後に分けて、準備しておきたい内容を紹介します。
AI-OCRシステムの選定時は、以下の2点を把握しておきましょう。
現在の注文書の月間処理枚数
1枚あたりの入力・確認・商品情報との照合にかかる時間
月に何枚を読み取る可能性があるか把握することで、利用料を見積もってプランを比較しやすくなります。また、明細行が多い注文書や商品情報との照合作業が必要な注文書では、枚数が少なくても1枚の処理に時間がかかります。そのため、1枚あたりの処理にかかる時間も把握しておきましょう。
導入前に作業工数を記録しておくことで、製品の利用後に「どの程度手間を削減できたか?」を測定し、プラン変更や製品切り替えなどを検討する材料になります。
導入初期段階で取引先すべての注文書フォーマットを処理対象とする場合、フォーマットごとの読み取り結果の検証や確認・修正方法を同時並行で整理する必要があるため、運用が複雑になりかねません。そのため、取引先ごとに毎月の処理枚数の多さやフォーマットの種類などを洗い出し、製品で優先対応すべき範囲を絞り込みましょう。
「毎月の処理件数が多い」「1枚あたりの確認時間がかかっている」といった基準で、とくに負担が大きい取引先の注文書処理から段階的に製品を導入することで、効果が出やすい部分から対応できます。
取引先によっては、商品名を略称で記載したり、独自の商品コードを使ったりしている場合があります。そのため、注文書に記載された商品名や商品コード、取引先名などを、自社で管理している商品情報や取引先情報と紐づけられる状態に整理しておきましょう。
具体的には、以下のような箇所を整理してください。
自社で使用している正式な商品名と商品コード
取引先が使用する商品の略称や旧商品名、独自で設定した商品コード
自社で管理している取引先名と、注文書に記載される取引先の名称
注文書の文字を正しく読み取れても、どの商品や取引先を指しているのか判別できなければ、そのままでは登録できません。正式名称と略称、取引先独自のコードなどの対応関係を一覧にしておけば、読み取り結果を確認・修正する際に適切に判断できます。
AI-OCRシステムの読み取り精度は100%ではありません。商品名や数量、納品先などの記載ミスを見落とすと、商品の取り違えや数量不足、納期遅れなどにつながります。
そのため、製品決定後は以下の内容を業務フローに組み込みましょう。
読み取り結果を目視確認する工程をフローに組み込み、担当者を決める
商品名・数量・品番・納期・納品先など、目視で確認する項目を決める
誤りを見つけた場合の修正方法を決める
内容を判断できない場合の問い合わせ先を決める
数量や品番、納期、納品先など、ミスの影響が大きい項目は人が確認する前提で運用ルールを決めることが大切です。
注文書のOCRについて、よくある質問にお答えします。
A. 注文書OCRとは、注文書の読み取りに活用するAI-OCR製品の総称です。紙や画像に記載された文字を読み取ってテキストデータへ変換できるOCR技術を活用しています。AIを組み合わせたAI-OCRなら、従来のOCRでは読み取りにくかった手書き文字やレイアウトが異なる注文書にも対応しやすくなります。
A. 手書き文字にも対応していますが、読み取り精度は帳票の状態に左右されます。画像の解像度や文字のかすれ・傾きの有無などによって結果が変わるため、100%正確に読み取れるとは限りません。しかし、注文書の量が多くても、疲労せず読み取り品質を一定に保ちやすいため、確認作業の負担を抑えられます。
A. AI-OCRシステムの導入期間は、製品や導入時のサポート内容、利用範囲などによって異なります。製品によって数営業日から1〜2カ月程度と幅があります。希望する時期から利用を開始できるよう、必要な設定や導入サポートなどを製品ごとに確認しておきましょう。
PATPOSTの場合は、紙の契約書や捺印が不要で、申し込みから本登録までオンラインで完結します。法人プランには1カ月*の無料期間があるため、実際の帳票で読み取り精度を確かめてから本格運用に移すこともできます。
*契約期間は1年となります。初年度の解約無料期間を除く契約期間中の解約は不可となります。初年度(解約後に再契約した場合の初年度を除きます。)は無料期間終了日の翌日に11カ月分のご請求が発生します。A. 料金は製品ごとに大きく異なりますが、「クラウド型は安価・オンプレミス型は高価」という傾向にあります。
クラウド型は初期費用不要というケースが多く、月額料金の相場は3万円程度です。オンプレミス型は、初期費用として数十万〜100万円程度かかるケースがあります。月額料金の相場は30万円程度です。
その他、従量課金制や定額制といった料金体系や「一部を外部委託する」などの提供形態によって変動するため、自社の業務や予算にマッチする最適な製品を選びましょう。

AI-OCRシステムを活用すると、注文書に記載された文字を読み取り、一項目ずつ手入力する範囲を減らせます。手入力によるミスを抑えやすくなるほか、取引先ごとにフォーマットが異なる注文書にも対応しやすくなる点がメリットです。
また、読み取った商品名や品番を自社の商品情報と対応づける仕組みを整えれば、特定の担当者の商品知識だけに頼らず、注文内容を確認しやすくなります。商品情報との照合方法は製品によって異なるため、読み取り精度だけでなく、マスタ情報の登録や照合に対応しているかも確認しましょう。
導入する際は、初期段階からすべての取引先・注文書を対象にすると、読み取り結果の検証や確認・修正方法の整理が複雑になりがちです。そのため、まずは処理件数が多い注文書や、1枚あたりの作業負担が大きいフォーマットに対象を絞り、読み取り精度や現場の作業時間を確認してから段階的に広げましょう。
AI-OCR搭載の文書管理サービス「PATPOST」では、注文書から事前に指定した項目を抽出し、画面上で確認・補正したうえでCSV形式に出力できます。注文書の保管やキーワード・管理項目による検索にも対応しているため、入力から処理後の管理まで効率化したい企業におすすめです。注文書の入力や管理に課題を感じている場合は、ぜひPATPOSTのサービス資料をご覧ください。
*記事の内容は、記事公開日時点の情報です。現在とは異なる場合があります。
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