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手書きFAXの転記業務を自動化。1件あたりの入力作業を30秒...

株式会社グリーンクロス

手書きFAXの転記業務を自動化。1件あたりの入力作業を30秒から5秒へ短縮し、差し戻しも削減。

規模

: 500~999人

業界

: 卸売業

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    導入前の課題

    ・協力会社から届く、出荷日・送り状番号が手書きされた返信FAXの内容を、基幹システムに1件ずつ手入力していた
    ・送り状番号の打ち間違いが、荷物の配送状況の追跡不能を招き、問い合わせ・再対応という手戻りが発生していた
    ・送り状だけで届くFAXは発注書との突き合わせが必要で、合間に処理しづらく、未処理がたまりやすかった

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    PATPOSTを選んだ理由

    読み取り対象を位置ではなく自然言語のプロンプトで指定でき、テンプレートを増やさずに運用できる点が決め手でした。

  • timeline

    導入の成果

    ・出荷日・送り状番号の入力時間が1件あたり30秒から5秒へ短縮し、アップロード後は人の手をほとんど介さず処理できるようになった
    ・打ち間違いによる差し戻しが月20件から2件へ減り、荷物の配送状況の追跡不能による問い合わせ・再対応が解消した
    ・送り状だけで届くFAXも自動処理の対象に組み込め、未処理を翌日に持ち越さないようになった
    これらの改善により残業も減り、生まれた時間を商品開発などの主業務へ振り向けていく見通しが持てました。

  • 株式会社グリーンクロスは、安全機材・保安用品の販売およびレンタルを中心に、土木・建築などの現場における安全環境の構築を支援する企業です。近年は、安全機材・保安用品のネット販売を強化するためにインターネット事業部を立ち上げ、ECサイト経由で注文を受けています。

    同事業部では、協力会社から返信されるFAXに記載された出荷日や送り状番号(荷物の追跡番号)を基幹システムへ入力する業務を行っていましたが、その効率化が課題となっていました。

    今回は、この入力業務を自動化するための取り組みについて、インターネット事業部の市來(いちき)さま、吉田さま、西谷(にしたに)さまにお話を伺いました。

    返信FAXの転記に時間を取られ、入力ミスや未処理が発生していた‌

    ECサイトから注文が入ると、在庫があるものは自社から出荷し、在庫がないものは協力会社へ発注します。協力会社は、出荷日と送り状番号を発注書に手書きで記入し、FAXで同社へ返信します。本記事では、この協力会社から返信される文書を「返信FAX」と呼びます。インターネット事業部では、返信FAXに記された出荷日と送り状番号を基幹システムへ手入力していました。

    この一連の業務をめぐって、現場には次のような実感がありました。

    1. 転記そのものは価値を生みにくい、という認識

    1日あたりの返信FAXは平均150枚程度あり、出荷日と送り状番号を基幹システムへ転記する作業に、1件あたり30秒ほどを費やしていました。転記そのものは付加価値を生む業務ではなく、自動化の必要性を感じていたといいます。

    「紙のFAXを扱う業務が多く、まずはそこをデジタル化したいと考えていました。出荷日や送り状番号を転記する作業は、人の手で行う必要性が低く、すごく無駄だと感じていました。」(市來さま)

    2. 手作業ではミスが発生する可能性があるという構造的な問題

    手入力である限り打ち間違いは避けられず、それにより顧客が荷物の配送状況を追跡できず、問い合わせや再対応が発生するという連鎖を生んでいました。手作業ではどうしてもミスが発生する可能性があり、そのミスの後処理という二次的な作業まで生じることもありました。作業に時間がかかるだけでなく、正確性を人に依存すること自体がリスクでした。

    「送り状番号の数字の打ち間違いがあって、結局取り込みはしたけれども、お客さまがその番号で追跡ができなくて、またお客さまから連絡が来て、というステップを踏んでいました」(吉田さま)

    3. 終わらない仕事を毎日抱え続ける状態

    協力会社のなかには、発注書ではなく、出荷日と送り状番号だけを記した送り状をFAXで送ってくるところも半分ほどあります。この場合は送り状単体を見ても「どの発注に対応する出荷情報か」が分からないため、グリーンクロス側で発注書と突き合わせて紐づける必要があります。この作業は、他業務の合間に対応しづらく、まとまった時間を確保して対応していました。これは、常に未処理タスクを抱えている状態が続くという負担でした。

    「送り状だけ来る返信ファックスも毎日多くて、結構後回しにせざるを得ませんでした」(西谷さま)

    その人にしかできない仕事があるのに、事務的な作業に時間が取られている状況を改善したい。しかし発注処理業務は重要であり、ミスや遅延が許されない業務でもあります。市來さまは、実務を担当する吉田さまや西谷さまと状況を確認しながら、改善策を模索しました。

    テンプレート管理が増えるOCRではなく、自然言語で指定できるAI-OCRを選択

    市來さまは、返信FAXをデジタル化してRPAで処理を自動化できないかと検討を始めました。紙をデータ化するだけで終わらせず、RPAと組み合わせて、人手をできるだけ介さずに処理できる仕組みの構築を目指していました。

    同社は以前にもデジタル化のためにOCRの導入を試みていましたが、当時は読み取る位置をあらかじめ指定する方式で、読み取る帳票の書式が一つ変わるたびにその書式専用のテンプレートを一つ追加する必要がありました。

    「読み取る場所を固定するので、テンプレートばかり増えてしまう。管理のために誰か一人立てないといけないくらい。ギリギリの人数でやっているので、それはちょっと違うな、と。」(市來さま)

    PATPOSTを評価したポイントは、読み取る対象を位置ではなく自然言語のプロンプトで指定できる点でした。展示会場のPATPOSTブースで、「AIを使っていますよ」と説明を受けた市來さまは「これなら運用できるんじゃないか」と考えました。

    「ずっと戦ってきましたけど、やっぱりAIが出てきて、ちょっと変わりましたね。」(市來さま)

    返信FAXの入力を自動化し、人が触れる工程を削減‌

    導入後、担当者が手を動かすのは、返信FAXをPDFにしてPATPOSTにアップロードし、抽出結果をCSVで出力するところまでです。CSVデータから基幹システムへ入力する工程はRPAで自動化しました。なお、RPAは処理のたびに動くのではなく、1日に1〜2回、たまった分をまとめて処理する設定にしています。

    「PATPOSTが必要な項目を自動で拾ってきてくれて、それをRPAで処理しているので、実際、PDFにするくらいの時間しかかからないです。」(西谷さま)

    この変化により、課題は次のように改善されました。

    1. 「人が手作業で処理する状態」からの解放

    PATPOSTとRPAの運用により、人の作業はアップロードとCSV出力のみになり、基幹システムへの入力は自動化されました。1件あたり30秒ほどだった入力作業時間は、5秒程度となり、従来の6分の1に短縮されました。AI-OCRの抽出精度については、導入前に抽出用プロンプトの改善を何度も繰り返したことで、誤った値や空欄の発生を抑えながら活用できています。さらに、テンプレート管理の専任者なども不要なため、人を増やさずにこの成果を実現しています。

    「協力会社から出荷日と送り状番号をいただいて手入力していましたが、その時間がそのままなくなりました。」(吉田さま)

    2. 業務品質の向上と顧客接点の改善

    送り状番号の打ち間違いによって、顧客が荷物の配送状況を追跡できず、問い合わせや再対応が発生するという連鎖は、正確性の向上により解消しました。入力ミスによる差し戻し件数も月20件から2件へ減少し、ミス対応に伴う付随業務が削減されました。さらに、顧客に正確な情報を届けられるようになり、業務品質の安定にもつながっています。

    「正確な情報をお客さまに与えられるようになったのが、すごくいい」(吉田さま)

    3. 未処理がたまらなくなった

    送り状だけがFAXで届く場合も、担当者が出荷日と送り状番号を自社の発注書に書き写し、その発注書をPATPOSTにアップロードすることで、他の書類とまとめてRPAで自動処理できるようになりました。処理が滞りにくくなり、未処理分を翌日に持ち越すことなく、その日のうちに対応できるようになっています。

    RPAは決まった形のデータしか扱えず、手書きの返信FAXという非定型の文書をそのまま処理することはできません。RPAを動かすには、その前段で返信FAXを構造化データに変える工程が必要であり、PATPOSTは、その工程を埋めるものとして役立っています。

    読み取れる帳票から始め、無理なく自動化の対象を広げた‌

    PATPOSTは、初月の無料期間を含めて約1ヵ月半で運用が定着しました。一般に、無料期間があるサービスでも、ほとんど触れないままその期間が過ぎてしまうケースも少なくありませんが、同社はPATPOSTの契約開始初日から積極的に活用し、抽出のためのプロンプトのチューニングや、AI-OCRが読み取れない場合でも自動化の対象とするための運用を整える工夫も現場で進めました。

    AI-OCRの読み取り精度が100%ではないため、低解像度の返信FAXや手書き、協力会社独自のフォーマットによってはエラーが出ることがありました。そこで、プロンプトの検証段階では解像度に問題がないものや、手書きでも人の目で読めるものなど、確実に読み取れると確認できた書類を対象に、チューニングを行いました。読み取れない書類については、出荷日と送り状番号を自社の発注書に書き写し、読み取れる形に整えたうえでPATPOSTにアップロードし、どの書類もまとめてRPAの自動処理に乗せられるようにしました。読み取れる書類で抽出用プロンプトを作り込むことで、テンプレート作成に時間をかけすぎずに、早い段階ですべての返信FAXを自動化の対象にして軌道に乗せることができました。

    「残業が減ったと思います」(吉田さま)

    現場が前向きだったことも、定着を後押ししました。新しいツールの導入には、ある程度抵抗が生じやすいものですが、吉田さまも西谷さまも「早く帰れるなら、もう何でも」と受け止めています。AIで業務を効率化しようという動きは、インターネット事業部にとどまらず全社に広がっているといいます。

    AIを前提とした働き方へ。次は情報活用の自動化を見据える

    左から、インターネット事業部 課長 市來さま、インターネット事業部 営業事務主任 吉田さま

    市來さまが本質的に見据えているのは、転記や確認、問い合わせへの回答を待つ時間から人を解放し、生まれた時間をより価値を生み出せる仕事へ振り向けることです。

    「商品開発や繁忙期の調整などに使える時間が増えてくると思います。そうした伸びしろのある業務に時間を振り向けていくことが、これからの肝になってくると考えています」(市來さま)

    返信FAXの入力業務の自動化は、その第一歩にすぎません。今後は、PATPOSTへのデータ集約やAIエージェントの活用によって、情報を探し回ったり、各所に確認して回答を待ったりする時間も減らし、AIを前提とした働き方を組織全体に定着させていくことを見据えています。

    「将来的には、PATPOSTにAIエージェントのような仕組みを期待しています。必要な情報を質問すれば回答が返ってくる、“そこに上司が一人いるような環境”を実現できればと思っています」(市來さま)

    市來さまが思い描く環境は、PATPOSTの今後の機能とも重なります。PATPOSTでは、生成AIチャットとの連携機能について検討を進めています(時期未定・内容は変更となる場合があります)。市來さまが期待する「質問すれば回答が返ってくる」環境は、こうした機能の広がりのなかで現実味を帯びつつあります。

    この事例が示すのは、デジタル化の先にある業務自動化のあり方です。紙をPDFにするだけでは、データは人が読むためのものにとどまります。RPAやAIエージェントがそのまま使えるようにするには、アナログの情報を構造化データに変える工程が欠かせません。PATPOSTはAI-OCRで読み取ったうえで、その構造化を担います。だからこそ、読み取りの先にある自動化やAI活用へと、無理なくつながっていきます。

    貴社の帳票や業務に置き換えると何ができるか、まずは無料相談でお確かめください。
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    企業情報

    企業名

    株式会社グリーンクロス

    業種

    卸売業

    従業員数

    699名(令和7年4月30日現在)

    設立年

    昭和46年7月

    会社の特徴

    安全機材・保安用品の販売及びレンタル、土木・建設資材の販売およびレンタルなど、安全環境の構築を通した「社会貢献」を目指しています。

    ホームページ

    https://www.green-cross.co.jp/

    ※ 記事内容・企業情報はインタビュー当時(2026年7月)のものです。

    ※ PATPOSTの契約条件(利用料金など)は、記事公開日時点の情報です。現在とは異なる場合があります。

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