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経理業務はやることが多く、特に繁忙期には手が回らなくなりがちです。手入力の負担やミスの削減を目的に「OCR」システムを導入する企業も増えています。ただ、OCRと一口にいってもその種類はさまざまであり、必ずしも経理業務に適しているとは限りません。導入を検討しているものの、選び方が分からずお困りの方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、経理業務向きのOCRと導入のメリットを明らかにしたうえで、選定時のチェックポイントを解説します。
高精度・高付加価値で人気の7製品も紹介していますので、自社に適したOCRを選びたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

まず、OCRシステムの種類と、どのような製品が経理業務に向いているのかをみていきましょう。
OCRシステムには、大きく分けて「従来のOCR」と「AI-OCR」の2種類があります。
従来のOCRは、読み取った画像内の文字を1文字ずつ切り出し、定義されたパターンと照合して認識する技術です。文字情報の位置などを特定することはできないため、書類を読み取る際は「どこに、何が書かれているか」を事前に設定する必要があります。
そのため指定された範囲を素早く処理できますが、あらかじめ定義されていないフォーマットや文字は正しく認識できません。例えば、レイアウトが崩れている文書や、手書きの活字が含まれる場合などは、認識精度が低下する恐れがあります。
一方AI-OCRは、こうした従来のシステムの弱点を補うことを目的として開発されました。ディープラーニングによる高度な文字認識と情報抽出が可能なため、読み取り位置を定義しない「非定型のフォーマット」など、幅広い帳票にも対応可能です。
手書き文字はもちろん、文字のかすれや、レイアウトの異なる請求書も読み取り可能なため、取引先ごとに請求書フォーマットが異なるケースでもスムーズに対応できます。近年は、生成AIが搭載されたAI‐OCRも登場し、読取後の文書追加や要約、集計など、より付加価値の高い作業が可能になりました。
経理業務に関連するシステムは、主に次の2つの要素が重視されます。
正確さ
汎用性
経理業務では、些細なミスが甚大なトラブルに発展しかねません。また、膨大なデータを素早く処理することも求められるので、対応できる帳票に差がありすぎると活用しにくくなります。
OCRを搭載した文書管理システムなど、汎用性の高い製品は帳票の種類やデータの出力先(管理システムなど)が固定されていないため、既存の業務フローを大きく変えずに導入できます。請求システムや販売管理システムなどにも対応できるため、幅広い業務に活用できるでしょう。電帳法に準拠するシステムを導入すれば、法対応も万全です。
一方で、従来のOCR技術でも十分に対応できるのは、主にパターンのバリエーションが極めて少ない定型帳票しか取り扱わない現場に限られるでしょう。
AI-OCR導入による実際の改善効果も確認しませんか?具体的なAI-OCRの導入事例は以下の記事でまとめていますので、是非ご確認ください。

経理業務の帳票処理にOCRシステムを導入することで、次のようなメリットが得られます。
業務効率が大幅に向上する
ペーパーレス化とコスト削減を促す
OCRシステムを導入すれば、経理業務の負担を大幅に軽減できます。例えば月末月初や決算期などは多くの帳票を短期間で、ミスや遅延なく処理することが求められます。しかし、負担の大きさや人手不足などから、思うように手が回らないことも多いのではないでしょうか。
OCRシステムを使えば、画像データをアップロードし、対象となる帳票を指定し、CSVファイルとして出力すれば文字データを入力できるようになるため、一つひとつ手入力する時間がかかりません。帳票1枚あたりの時間短縮効果は数十秒〜数分ですが、多くの帳票を処理すればするほど、その削減効果も大きくなります。もちろん、時間だけではなく従業員の負担が軽減できるのもメリットです。
特にAI-OCRは精度がさらに高く、非定型の文書や不明瞭な文字でも前後の文脈から自動で判断して読み取れるため、帳票作成における複数フォーマットの修正作業や処理内容の確認作業、項目抽出機能による内容確認などの負担が軽減し、効率的な業務遂行が実現します。
>>AI-OCRシステムで効率化できる理由と導入に適した経理その他の業務や導入のポイントを知りたい方はこちら
ペーパーレス化を実現する手段としても、OCRシステムは活用できます。ペーパーレス化が実現すれば、情報を検索しやすくなるほか、管理・共有も容易になります。また、書類管理工数や保管場所、それらに伴うコストの削減も可能です。
多くの企業が書類の保存方法に関して、紙からデジタルに移行しつつあります。ペーパーレス化とコスト削減の第一歩として、OCRを導入する企業も増えてきています。
>>電帳法の対応にお困りの方は、こちらの資料もご参考ください。

OCRシステムと一口でいっても、製品によって設計や特徴は多種多様です。認識精度や機能性、価格面だけで選ぶと、導入後に「実際の運用に合わない」「思ったような効果が得られない」といった問題が生じかねません。
自社に適したシステムを選ぶためには、多角的な観点から検討することが大切です。そこで以下では、自社に適したOCRシステムを選定する際にチェックすべき5つのポイントを解説します。
OCRシステムは、価格の安さだけではなく、費用対効果に着目して選びましょう。ベンダーやプランによって、基本料金に含まれるサービス内容や初期費用に差があります。
また、月額制や従量課金制など、料金体系もさまざまです。料金に対するサービスの充実度や料金プランの種類を、自社の課題や利用頻度・導入規模を踏まえて検討することで、費用対効果の高いOCRシステムが選べます。
費用対効果を洗い出すには、社員への給与および入力代行・業務委託などの外注費を含む人件費や、ペーパーレス化による倉庫代といった外部費用と、OCRシステムのコストとの比較が必要です。「人件費(OCRシステムの導入で削減された工数を金額に換算した額)」や「より高付加価値の業務へのリソース分配」が「システム費用」を上回れば、費用対効果(コスト削減効果)があるといえます。
ただし、実際のサービス内容には、ID数や処理数超過による追加料金、サポート費がかかるケースもあるため注意してください。
OCRシステムの選定時には、現在使っている基幹システムや会計システム、RPA製品などとの連携の可否や相性も重要な基準になります。
例えば、定常業務で表計算ソフトを用いて集計している現場には、複数帳票から指定された項目を自動抽出し、CSVにまとめる機能のある製品がおすすめです。
また、API連携やデータ出力などの機能自体は搭載されていても、既存システムに取り込む前段階の準備が煩雑だったり、形式が非対応だったりすると、逆に手間がかかってしまうかもしれません。
どのような業務に導入するのかや、API・RPAとの連携の可否、CSV、JSONなどの技術的要件を事前に確認しておくことで、課題を解決できる製品が選びやすくなります。
OCRのシステムは製品によって多様ですが、操作画面となるUIのデザインが悪いと使いづらく、操作ミスや作業工数の増加を招きます。作業者にストレスがかかるだけではなく、属人化しやすくなる恐れもあり、引き継ぎや急な欠員の際に支障が生じることもあります。
OCRを選定する際は、UIに関する次の3つのポイントをチェックしましょう。
視覚的に分かりやすいか
直感的に操作できるか
利用時にストレスを感じないか
必要に応じてUIをカスタマイズできるシステムなら、自社や担当者の好みに合わせて調整できます。事前に資料等をDLし、管理画面を確認しておくとよいでしょう。
経理業務では、多くの機密情報を取り扱います。万が一情報が漏洩した場合、自社・取引先ともに甚大な被害が生じる恐れがあるため、製品のセキュリティ性にも細心の注意を払って選定する必要があるでしょう。
同様にOCRを導入する際も、二段階認証によるデータ保護やIPアドレスによるアクセス制限、認証制度など、データ取り扱いや入力に関するセキュリティレベルのチェックが欠かせません。認証・承認の過程で、第三者機関を介している製品を選べば、安心して運用できるでしょう。
OCRの導入を検討する際は、運用開始後のサポート体制を確認しておきましょう。もし繁忙期にトラブルが起きたとき、スムーズなサポートが得られないと、解決までに時間がかかり、業務に遅延が生じる恐れがあります。
サポート形式は、主に電話、メール、チャットの3種類です。混雑状況も確認のうえ、自社に適したサポート体制を提供するベンダーの製品を選ぶことをおすすめします。
また、サポート内容や対応可能な時間帯、問い合わせに対するレスポンスの速さなどもチェックしておきましょう。
海外製品を導入する場合は、日本語対応の可否も重要なポイントです。
既存の業務フローとの整合性を確認しましょう。請求書の自動化を目指す場合のOCRのメリットと導入の注意点は以下の記事でまとめています。

以下では、帳票の認識精度や付加価値に優れる人気の7製品をピックアップしそれぞれの特徴をまとめました。料金の目安や対応帳票、連携可能なシステム、サポート体制なども踏まえて自社との相性をチェックしてみてください。
製品 | 価格 | サポート | 備考 |
|---|---|---|---|
PATPOST | 法人プラン:月額6,400円(税抜)/社~ | ・電話およびオンラインミーティング対応 | ・基本料金で5IDまで利用可能 |
スマートOCR | SDクラウドサービス: 初期費用10万円〜、月額3万円〜 | ・導入時に使えるサポートチケットあり(10時間対応相当。問い合わせ内容に応じて消化) | ・基本料金でSDクラウドサービスは3ユーザー、その他5ユーザーまで利用可能 |
SmartRead | スモールプラン: 年額36万円(月額3万円相当) | ・基本操作のデモンストレーション、オンボーディングが無料 | ・年額超過分は従量課金:一項目1~2円、全文読み取り15〜35円、自動仕分1円 |
DX Suite | DX Suite Lite:初期費用0円、月額3万円(無料枠1万8千円分) | ・メールサポート | ・無料枠超過分は従量課金:一範囲文字あり1~3円、項目抽出 |
DEEP READ | クラウド型:初期費用0円、月額5万円〜 | ・要件の確認、構成案の提案などの導入サポート | ・読み取り項目数によって料金が決まる |
DynaEye | DynaEye11 Entry Lite AI-OCR:初年度100.8万円、二年目以降16.8万円 | ・導入前の無料相談あり | ・無料トライアルあり(60日) |
invoiceAgent AI OCR | invoiceAgent AI OCR Entry:初期費用0円、月額3万円〜(最小プラン) | ・サポートセンター認定制度「HDI-Japan」で三つ星評価 | ・処理数は9万6,000画像/年〜 |
「PATPOST」はオリックス株式会社が提供するAI-OCR搭載の文書管理サービスです。請求書や見積書といった帳票だけでなく、アンケートや名刺など幅広い形式の文書を保管・検索・共有することで「カンタン」「安全」「低コスト」にデータ化できます。
また、高精度AI-OCRの搭載により、98%*1の精度でデータ抽出が可能。非定型帳票や手書き文字にも対応できます。さらに、文書内の指定した項目を生成AIが抽出する「指定項目抽出AI」により、複数の書類からまとめて項目を抽出したデータを、連携先のシステムの取り込みデータ形式に合わせたCSVファイルとして出力できます。
くわえて「2025年」「R7年」「令和07年」といった表記ゆれを特定の形式に整える設定ができ、後続システムへインポートするデータ整形が簡単に。取引先や他部門にそのまま共有*2でき、シームレスなデータ共有が可能です。
なお「PATPOST」はセキュリティ対策にも注力「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証」を始めとするセキュリティ認証を取得し、情報リスクを最小限に抑えるよう努めています。30ID以上契約している方には、IPアドレス制限や二要素認証などのセキュリティ強化機能を無償で追加可能。万が一トラブルが発生したときでも、迅速に対応・復旧する体制を整えています。
もちろん、電子帳簿保存法にも対応*3。月額6,400円〜(初月無料)*4*5とリーズナブルに導入できます。
*1 精度は当社調べとなります(オリックスグループで取り扱う電子文書の検証結果。手書き文書を含む場合は精度95%程度)
*2 取引先がPATPOSTを利用しているか、取引先に自社で契約したIDを付与する必要があります。なお、共有先企業にIDを付与するために自社の契約ID数を増やす場合は、別途1IDあたり年額15,360円(税抜)の負担が生じます
*3 電帳法にかかる電子取引データ保存の場合は、別途、訂正・削除防止に関する事務処理規程の制定・遵守が必要となります
*4 初年度の1カ月の無料期間経過後は11カ月分のご請求が発生します。無料期間は、同一アカウントでのお申し込みの場合、初回のお申し込みのみ適用されます。2回目以降のお申し込みは初回より費用が発生いたします
*5 基本料金で5ID利用可。6ID以降は1IDあたり月額1,280円(税抜)となります。契約期間は1年となります。初年度の解約無料期間を除く契約期間中の解約は不可となります。初年度(解約後に再契約した場合の初年度を除きます。)は無料期間終了日の翌日に11カ月分のご請求が発生します。契約終了日の30日前までに通知がない場合、契約が自動更新されます(12カ月)「スマートOCR」は株式会社インフォディオが提供するAI-OCRシステムです。AIによるディープラーニングを活かし、手書き文字やノイズのある画像、非定型帳票でも文字列を抽出してテキストデータ化します。クラウド型からオンプレミス型まで幅広く対応しているのも特徴です。
また、写真撮影した書類のゆがみ・たわみを補正する「プロジェクションマッピング技術」を搭載。さらに、抽出条件のテンプレートをAIが自動で作成する機能が搭載されており、テンプレート作成の手間を減らすことが可能です。
「SmartRead」は株式会社Cogent Labsが提供するAI-OCRシステムです。安全性の高い国内サーバーが使用されており、クラウド型・オンプレミス型のいずれにも対応しています。
API連携やRPAも可能で、既存システムやほかのシステムとも統合できます。また導入サポートもあるため、初期設定などで困ったときにも安心です。
料金体系は年額36万円〜。年間の利用量を超過した場合のみ残り月数と利用見込量をもとに追加料金を調整する仕組みになっており、月々の変動を心配する必要がありません。
「DX Suite」はAI inside株式会社が提供するAI-OCRシステムです。種類はクラウド版とオンプレミス版から選択可能。ファイル取得から仕分け、データ化、読取結果のチェック、保存まで簡単なクリック操作で行えます。定型・非定型の書類フォーマットの高精度な読み取りに対応するだけではなく、表記揺れも自動で統一できます。
RPAをはじめとするAPI連携も無償で対応。通信経路を暗号化しており、セキュリティ面でも安心です。DX Suite Lite(ライトプラン)は月額3万円〜。機能性やサポート体制にも優れる点が強みです。
「DEEP READ」は株式会社EduLaが提供するオンプレミス型・クラウド型の選択が可能なAI-OCRシステムです。読み取りたい項目をキーワード設定するだけで、非定型帳票でも自動的に指定部分を読み取ります。
文字認識後には「確信度」が表示され、確信度99%以上は確認をスキップするなど、そのレベルに応じたチェックの要否も選択可能です。
また、ソフトウェアライセンス型であり、高額なGPUサーバーの導入の必要がありません。自社のサーバーはもちろん、プライベートクラウド上でも利用できます。
「DynaEye11」は株式会社PFUが提供するオンプレミス型のAI-OCRシステムです。インストールしたPC内でOCR処理を完結、外部に情報を送る必要がありません。定額制で利用枚数の制限もありません。「DynaEye11」は定型帳票の処理に特化しており、2つの異なるOCRエンジンによる処理結果を自動突合、目視確認を認識結果の不一致項目に絞る「ベリファイOCR」で、確認作業の効率化を実現しています。
また、製品の導入・運用時には、専門の技術者がサポートする「DynaEye スタートアップサービス」を有償で提供しています。
「invoiceAgent AI OCR」はウイングアーク1st株式会社が提供するオンプレミス型のAI-OCRシステムです。項目指定型・位置指定型の2通りの設定が可能で、現在使用している帳票フォーマットに合わせてデータ化できます。また、1つの読み取り項目に対し、複数のOCRを設定できるため、読み取り結果を比較しやすい仕組みです。
料金プランは、利用規模に応じて選択可能。最小プランでは月額3万円(10ユーザー)〜利用できます。

紙書類をデータ化できるOCRシステムは、繁忙期のリソース不足、ミスに対するプレッシャーなど、経理業務で起こりがちな課題を解決する手段として有効です。特に「さまざまな種類の帳票を取り扱っている」「仕分け業務の簡略化やデータ一元管理など付加価値の高い技術を求めている」という企業には、AI技術を搭載した高精度なAI-OCRをおすすめします。
システムを検討する際は認識精度や汎用性の高さのほか、費用対効果や料金体系、連携性、セキュリティレベルなどもチェックし、自社に最適なシステムを選定しましょう。
OCRシステムを導入するなら、高精度な読取機能を搭載したAI-OCR「PATPOST」の導入をご検討ください。文書保存や指定項目の抽出など、生成AIの性能を最大限に活かした高付加価値な機能性で、経理業務の効率化をサポートします。月額6,400円〜、初月無料*2でリーズナブルに導入・運用可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。
*1法人プランの場合、 初年度の1カ月の無料期間経過後は11カ月分のご請求が発生します。無料期間は、同一アカウントでのお申し込みの場合、初回のお申し込みのみ適用されます。2回目以降のお申し込みは初回より費用が発生いたします
*2 法人プランの場合、基本料金で5ID利用可。6ID以降は1IDあたり月額1,280円(税抜)となります。契約期間は1年となります。初年度の解約無料期間を除く契約期間中の解約は不可となります。初年度(解約後に再契約した場合の初年度を除きます。)は無料期間終了日の翌日に11カ月分のご請求が発生します。契約終了日の30日前までに通知がない場合、契約が自動更新されます(12カ月)サービスの概要・料金についてや文書管理に関するお悩みなどお気軽にお問い合わせください。